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時には別れ ページ3

『あ、矢花』

『あれ、ほんとだ』


人混みの中に少し癖のある髪の毛を見た
…なんかオドオドしながらこっちに近づいてくる


『…あいつ、トイレでも行きたいの?』

『なんであんなモジモジしてんのかね』


こんぴーの言う通り、トイレに行きたいみたいにモゾモゾと違和感のある動きをする矢花
目線は泳いでいて、、誰かを探している?


『矢花何やってんの?』

『…こんぴー、と、先輩?』

『トイレはあっちだよ?』

『自分の学校のトイレの場所がわからない奴がどこにいるんすか!』

『じゃあなにやってんの?』


矢花のモジモジ度がより一層上がって、私とこんぴーの頭にははてなマークが浮かび上がる


『これ、先輩に渡そうと思ったんですけど…』

『ほらな、矢花。お前の分も用意してたでしょ?』

『…嬉しい、ありがとう!』


矢花が私に差し出した花束は薄ピンク、ライラック、ビビッドピンクのバラが綺麗な白に近いピンクの紙に包まれ、白いリボンで綺麗に纏められている


『綺麗、、だね』

『おい矢花!何か俺のに比べて豪華じゃね?ほら』


こんぴーがほら、って自分のもらった花束を私達に見せてくれる
矢花がこんぴーに渡した花束は白いカーネーションみたいな薔薇が3本、英字新聞のようなビニールで包まれている

…確かに、私が貰った花束と見比べると少し違うかも

でも、本数が違うからってどっちが高いかなんてわからないし


『まあ、…ほら、性別違いますし?』

『ほんとかよ!』


こんぴーが矢花のお腹を肘で突く
この二人のコンビなんか好きだったな…


『俺さ、Aにこのボタン渡したんだけど…矢花は?何かねえの?』

『いやいやいや、俺在校生ですって』

矢花が少し考え込んでまあいっかって笑った


『なにまあいっかって…』

『…このボタン取れかけてたんであげますよ』

『何取れかけてたって!ゴミ押し付けてきてるだけじゃん!』

『ゴミってなんすか!悪くないでしょ?』

『しかもそんな微妙な場所のボタン押し付けてきて!しかもシャツのボタン渡してくるなんて聞いた事ないよ!』


…こんぴーはいつの間にかいなくなっていた


『先輩。お元気で』

『矢花こそ、これから本当に一人じゃん、、軽音部』

『そうですね、今まで色々ありがとうございました』


矢花がちょっと笑ってこっちに手を振ってくる
ムカつく時もあるけど、可愛い後輩だった


『また会えるといいね!ばいばい、矢花』


私達は握手をしてそこで別れた

第三章 中村嶺亜との出会い→←.



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マリエ(プロフ) - ハルカさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!これからもよろしくお願い致します! (2022年4月9日 16時) (レス) id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 良すぎて一気読みしてしまいました……お忙しいかとは思いますが続き楽しみにしております! (2022年4月9日 2時) (レス) id: 17cc79c11f (このIDを非表示/違反報告)
マリエ(プロフ) - 松さん» そのように言ってくださって本当に嬉しいです!完結まで是非宜しくお願い致します。 (2022年3月29日 19時) (レス) @page35 id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2022年3月28日 23時) (レス) @page35 id: 309f0f86b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マリエ | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/taka231  
作成日時:2022年2月23日 16時

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