恋になるとき。６ (ページ15)

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「次の番号はさぁ、０９０２にしてよ。」

「隆二の誕生日？」

「うん。忘れないでしょ？」

「そうだね。」

「絶対変えてよ？」

ゴロンと横になった隆二は私の頭の下に腕を滑り込ませて腕枕をしてくれた。

「やっぱり、気にしてる？」

「んー、ちょっとね。」

体ごと隆二に向けると、隆二も向きを変えてジッと見つめ合った。

少しだけ顔を近付けたら、ちゅっと軽いキスをして微笑んだ。

「大人の余裕はどうしたの？」

「本当は結構ショックだったよ俺。」

「意地張っちゃった？」

「うん。」

下唇を突き出して泣きマネをする隆二が愛しくて、愛しくて。

長めのキスをした。

「A、俺のこと好き？」

不安気に眉を下げて、おでこをコツんと私のおでこに寄せた。

「好きだよ。隆二のことが誰よりも好き。」

「どこにも行かないで。」

「行かないよ。ずっと一緒に居るから。離れても、隆二のことだけ想ってるよ。」

「俺も、俺もAだけを愛してる。」

「不安？」

「……………ごめん。俺が、離れるのに。」

「私のこと、縛っていいよ？」

「えっ！？縛る！？エ、エスエ」

「ちーがう！そうじゃくて、心を縛ってってこと。隆二のものにして。」

「A、体も縛っていい？」

「だからぁ！その縛ってじゃないの！」

「わかってるって。俺だってそんな趣味ないから！」

「じゃあ、なに？」

「Aの全部、俺のものにするからね。」

私の上に覆い被さってきた隆二は、リップ音を鳴らしながら全身に紅い跡を刻みつけた。

隆二の不安が消えるなら、私はなんだって受け止める。

たとえ痛みを感じても。