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それは偶然だった。
『やめて！！…助けて、誰か！』
ふと声が聞こえたような気がして、俺はその路地へ入っていった。
「何してるんだ！」
男性が女性を襲っている現場に遭遇し、俺はその男を捕らえた。
蹲って静かにすすり泣く女性は、服を破かれて肌が見えていた。
俺は警察に連絡し、上着を彼女に掛けてあげようとした。
「…Aさん？」
『…』
彼女は目だけ動かして俺を見た。
声こそ聞こえなかったが、『安室さん、』と唇が動いたのが見えた。
男を警察に引き渡し、俺は彼女を車に乗せ走った。
彼女は一言も喋らず、俺も何を言っていいのかわからなかった。
降谷零のマンションへ車を停めて部屋に案内する。
彼女がここへ来るのは2回目だ。
未だに震えている彼女を支えながら部屋に入って、俺は彼女を落ち着かせるため、ソファに座らせて温かいスープを作った。
彼女の青白い顔に少し生気が戻って、俺は少し安心した。
『…ありがとうございました』
か細い声で言った彼女を見ると、何かを我慢しているようにぎゅっと手を握りしめていた。
「A」
俺はできる限り優しく彼女の名前を呼んだ。
「辛かったり、嫌だった時は、そう言っていいんだ…怖かっただろ」
背中を擦りながらそう声をかけると、彼女は涙を流しながら『怖かった…』と呟いた。
震える彼女を見ていると我慢できなくなり、俺はAを優しく抱きしめた。
『…あ、安室さん、怖かった…怖かったぁ』
彼女は俺を抱き締め返して、子供のようにわんわん泣いた。
いつもクールで大人の女性のイメージだが、きっと今の彼女が本当の彼女なのだと思った。
ひとしきり泣いてすっきりした様子のAは、少し頬を染めて『…すみません』と涙を拭いた。
「…怖さなんて、忘れさせてやる」
『え？…んっ』
俺は、懲りずにAにキスを落とす。
ごめん、A。
お前を見てるといつも我慢できないんだ。
可愛すぎて。
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ピカチュウ - 面白いです！！安室が、目を覚まさないまま終わりは嫌です。だから、更新頑張ってください！！！ (2020年9月15日 6時) (
レス) id: 59772e939d (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 続き待ってます！ (2020年8月20日 11時) (レス) id: b4debc2124 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 続きが気になるところで終わらせますね！？更新頑張ってください！ (2020年6月5日 11時) (レス) id: da120451b3 (このIDを非表示/違反報告)
MONACA(プロフ) - 続きはないんですか？？？ (2020年4月13日 14時) (レス) id: 21fce29ea8 (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - こういうラストってありなんですか、、、！？(混乱) (2020年4月11日 7時) (レス) id: 16e27b9642 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2020年1月29日 14時
