_如何して ページ4
「じゃあ…
僕に出来ることー……
あっ、分かった!
…こっち向いて!」
そう言われ、河をじっと見つめていた目を隣の変人さんへ向けた。
そこには
ぱあっと、太陽が差し込んだように明るく笑っている顔があった。
「…何。どういうつもりですか…
貴方の笑顔なんて見たくないんですけど。」
_眩しすぎて私が見てもいいモノじゃないから。
そう思ったが言わなかった。
ネガティブ過ぎるし、この人に理解できるとも思えなかったから。
「えー、僕の笑顔じゃダメっすかー?」
明らかにヘコんだ様子をし、
考え込んでいる様子。
「……そんなに私を元気にさせたいんですか。」
不思議で不思議でしょうがない。
なんで見ず知らずの人に対して
ここまで真剣に悩めるのだろうか。
「そうだよー!
だって、君の笑顔は絶対に素敵だと思うから!」
“笑顔が素敵”。
そんな事言われたこと無かった。
“笑顔が可愛い”と言われた事はあるが、
素敵だと言われた事は一度もない。
私の本質を見抜いてくれたみたいで、
何か心に刺さった。
その、ほんの一時の迷い
勢いで言ってしまったのだ。
「……じゃあ、聞いてくれますか。
私の事。」
分かるかなぁ、と思いつつも全てを話した。
そう言えばこの人はどんな職業に就いてるんだろう。
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作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年2月6日 23時