夢現ｰ5ｰ ページ7
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『…ﾎﾟｰﾝはね、最後まで行くと、状況を満たせば姿を変えれるの』
溜息をつくAが、口元を不気味にゆがめながら
淡々とした口調で発した。
その言葉は、俺には到底理解できない。
『つまり、この状況は皆全く同じ。力の差や性別とかが別々なだけで、
誰が一位になるか、だなんて誰にも予想しえない。足が速くても転ぶことだってあるでしょ?』
白いﾎﾟｰﾝを摘み、じーっと静かに見つめる。
Aが言う内容は、例えてばかりで中々解らない。
でも、俺の答えが間違ってる事を示しているのは、なんとなく解った。
『取り合いで取った鍵だから、この鍵は、誰もが使えて助かれる。
それは、この四人全員に"当て嵌まるの"』
ﾎﾟﾝｯと音がすると同時に、さっきまでAの手の中にあったﾁｪｽの駒が消える。
口をへの字に曲げると、不機嫌そうに手を祓う。
乾いた音の後、また綺麗な声が響いた。
『もし、一人が取ったとしても、皆にその鍵を回し渡せば皆出れたの。
だから…決まってるでしょ?本当の答えは"四人助かる"…でーした』
「ｯ!…そいうことか…!」
一つの鍵を求めて争っていた。それは、誰が勝つなんて解らない。
それは男の人が勝っても、女の人が勝っても助かる事を意味する。
だとしたら、先に勝った人が、他の人も解放すればいい。
『…まず、争いをしてる時点でもう助かる人数は決ってるんだけどね…』
ちょっとした質問に答えてくれてありがと、と言いながら、
ﾃｨｰｶｯﾌﾟをまた口へと運ぶ。
目は、やはり何も映してなくて、笑っていない。
『これ、教えてもらったの』
ﾃｨｰｶｯﾌﾟを優しく撫ぜる。
白に金がｷﾗｷﾗと目立つﾃｨｰｶｯﾌﾟは
何の汚れもなく、ただひたすらに輝いていた。
「だ、誰に…?」
俺はﾃｨｰｶｯﾌﾟから目を離して
じっとAの瞳を見続けた。
それでも、ここまで見られてでも揺らがない瞳は
何とも美しく、全体が震えた。
『…知らない。私も、無知だから』
「へ…?」
『僕、言ったでしょ?"夢の無い夢魔"って。
私ね、こっちの世界に来る前の記憶があやふや、なの』
ｺﾂｺﾂとﾋｰﾙの音を鳴らしながら近づいてくる。
そんな少女は、後ろで手を組み
何やら楽し気に近づいてくる。
『何かね、大切な事をしようとしてたんだけど…。
でもね、そこは苦しくて落ち着かない場所だったから、抜け出せてよかったよ』
―――――
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とろろ猫(プロフ) - 苺猫さん» ありがとうございます!!今回は不安だらけなんですが…、少しずつ頑張っていきます!!更新、頑張ります!!遅くなりますが、見守ってくれるとありがたいです(´ω｀*) (2014年5月18日 23時) (
レス) id: f410231053 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ猫(プロフ) - 瑠羽さん» 本当に久々!!中々来れなくて本当ごめんね! 本当!?こっち夢喰いﾒﾘｰ好きな子少なくて…。趣味が合うって嬉しいね(笑) ありがとう!!本当に瑠羽にどれだけ励まされてるか…!(´ω｀*)何時もｺﾒﾝﾄありがとう!! (2014年5月18日 23時) (レス) id: f410231053 (このIDを非表示/違反報告)
苺猫(プロフ) - とろろ猫さんの小説楽しみにしています!!更新頑張ってください(*´∀`*) (2014年5月10日 19時) (レス) id: 06b0ab6ddd (このIDを非表示/違反報告)
瑠羽 - とろろ猫!久しぶり! 私も夢喰いメリー大好きなんだ(●´ω｀●) これからも頑張ってね!応援してるよ(｀・ω・´) (2014年5月8日 19時) (レス) id: 9022aacb74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とろろ猫 | 作成日時：2014年5月6日 22時
