2024.05.10／煉獄さんのお誕生日【煉獄杏寿郎】 (ページ5)

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「ちょっと手伝ってもらえるだろうか」

声をかけられ社会科準備室についていく。

そういえば前世、ご飯を言われた時もそうだった。炎柱の事をぼんやり考えていたら、いきなり音も気配もなく目の前にいてびっくりした。

　──君は天ぷらは好きか！

　──はい！海老の天ぷらが好きです！

鬼殺隊内で海老天が炎柱に似ていると言われている。咄嗟に少し告白を交えて言ってしまったが、炎柱はその事を知らないようで、告白にも気付かれなかった。

｢コピー機が壊れてしまってな、プリントを分けなくてはならないのだが、それを手伝って欲しい」

｢分かりました」

煉獄先生を手伝える事が嬉しい。一緒にいれる。独り占めだ。日直で良かったと生まれて初めて思った。

これをこうしてこの順番に…
教えてもらってるが、不意に当たる腕にドキッとする。ふわっと香る煉獄先生の匂い、何より顔が近い。心臓が持たないかもしれない

気を取り直し言われた通り番号順に重ねていく。何十枚何百枚とある。同じ作業をコツコツやっていった。

作業が終わると「ありがとう、助かった」そう言ってコーヒーを入れてくれる。カップを置かれたテーブルにつくと煉獄先生が横に座った。

好きな人が横にいると緊張する。顔を見たいのに見れない。それでもやっぱり見たいのでちょっとだけチラ見すると目が合った。心臓が一瞬止まったかと思うくらいびっくりする。