果てしなく続く空の下で【1】

悪趣味な私。 ページ3

凛「なんだっ…け。キスマイBUSAIKU!?だっけ？あれ見たよ？」




太輔「え？マジ？」








咲也「あの、深夜番組？」






「私も見たことあるよ」









見たことあるなんて






毎週見てるくせにね。





太輔のこと




テレビでチェックしてる自分が怖い






相変わらずキングだなんて呼ばれてて





高校の時は、そんなに




女の人と関係もってるなんて







聞いたことないから








あそこまで慣れてるなんて





知らなかった。




一体いつにそんな技身につけたの？って感じ。







きっと、




私がごく普通の大学人生過ごしてた頃には






沢山の、彼女出来てたんだろうな。









太輔「恥ずかし。あれね、結構緊張すんだよな。」



凛「そんなもんなの？」



咲也「可愛い女の子なら俺もやってみてぇ」





「私から見たら慣れてそうに見えるけど」





なんなの、この


減らず口。可愛げないの、私。









凛「キスって寸止めでしょ？」




太輔「あぁ。」





「本当にしてたりして……」







太輔「……」




咲也「……」





凛「……」






なに、これ




いわゆる沈黙？







太輔「俺、Aになんかしたっけ……？」






「何かって……？」







太輔「恨まれるようなこと」







してますとも。



私の気持ちさらっていって


叶わない恋に何年もかけてるんだから




なんて、私の



ただの、負け惜しみだから




太輔の気持ち掴み取れない腹いせなの。





「ううん。ごめん、なんでもない」



太輔「そ？」



凛「……」



咲也「ほら、飲もう」






咲也のしつこい、飲もう攻撃でさえ







助けに感じる。



咲也に感謝を持つことなんて、




滅多にないことだけど、



この時だけはありがとうって思えた。




意外と空気読めるんだ




なんて、一人で関心してる




悪趣味な私。

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