月とオレンジ 13

522 F 好きでいて ページ31

藤ヶ谷said






「そっか。でも、それでなんで北山が…」






あんな不機嫌に…







咲良「付き合ってるんだって。

北山さんとAちゃん。」







え…


なんだろ今、すげードスンって…






咲良「ほら、太輔が入院してから

Aちゃん

毎日のように来てくれてるじゃない？





だから…





それに私たちも付き合ってるって言ったから…

なんか半端に感じちゃったのかな」







北山の彼女が咲良と付き合ってる

俺のところに来てるのが嫌だったってこと？






「でも、別にそんな変な意味じゃ…

ただ仕事の資料を

持ってきてくれてただけだし」








咲良「うん。だけど、心配じゃない？

彼女が毎日他の人のとこに行ってたら。」







まぁ…確かに







咲良「なんて…本当は私も

ちょっと嫌だったんだ。



Aちゃんに会う度に

太輔が嬉しそうにするのが。」







遠慮がちに言うけど、すげー悲しそう









咲良「…なんてね//

ちょっと売店言ってくる」








部屋を出ようとする彼女の腕をつかんで

後ろから抱き締めた








「ごめん。咲良の気持ち…

ちゃんと考えられてなかった。」






心配かけてたんだ




小さく首を振る








咲良「ううん。寂しいなってときは

この子が居てくれるから。」







お腹に手を当てる


俺と咲良の子ども







そんな…








「ごめん。もう寂しい想いはさせない。

だから、そんなこと言わないで」







咲良「本当に？」








「…うん。約束する。

大事にするから。




咲良もこの子も」








咲良「ありがとう。

太輔…ずっと好きで居てね。」







振り向いた咲良が困ったように俺を見上げる







「うん。ずっと…」







そう言ってキスをした

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