嘘つきな僕ら 26

1241 Tsaid 出会った頃 ページ47

裕太said






宮田「へー。

衣装はその大学の学生さんが

作ったんだよね？」









「うん。多分。




あ、でもデザイナーとかって言ってたっけ。

声かけてきた人。





日本から研修でとかって言ってたよね。」








宮田「海外の大学レベル高いな！」








ガヤ「あ、そういえばさ

俺らに着て欲しいっていう衣装

羽織ってみたじゃん？






あのとき、玉、何考えてたの？

なんか、すげー考えこんでなかった？」







……？




あのとき？





何々？って、宮田も参加する







「あー、えっとねー。




衣装がね、俺ら向けに

作られてたわけじゃないから

ちょっとサイズがおかしかったのよ。






あのとき、そのデザイナーさんが

衣装を直してくれる仲間？を探してたじゃん。





なんか前にもあったなーって。







雑誌か何かの撮影のとき衣装さんに

直せない衣装をササーっと

直してくれた素人さんが居てさ。






なんか、そのときのこと思い出してた。」







あれはもう、ずっと前







Aと出会ったばかりの頃だった







アパレルで働いていた彼女が

俺の撮影現場に衣装を届けてくれたとき







直さなきゃいけなかったジャケットを

たまたまその場に居合わせた彼女が

直してくれた








なんか、そのときのことを思い出していた







居るはずないのに

ふとAが現れるんじゃないかって








宮田「で、直してもらったの？」







「ううん。直してくれる人見つからなくて……

でも、結局出られなかったから

別によかったんだけど。





本当すごいよね。衣装さん。」







衣装さん……



って言いながら

浮かぶのは衣装の仕事をするAの姿







ガヤ「そうね。

まー衣装さんだけじゃないけど

周りのスタッフさん見てても

プロってすごうなーって思うわ。」







そんな俺を悟ってか、リスナーに衣装さん……

という言葉が特別な意味を持たないように

フォローを入れた








宮田「ま、俺らもプロですけど♪

アイドルの♪」







得意気な宮田

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