嘘つきな僕ら 14

635 困らせるようなこと ページ29

「でも、本当にすみません……

私、玉森さんに甘えすぎですよね。





こんな奴、何人も相手してたら

玉森さん倒れちゃう。」








玉森「何人も？」








「はい。私に優しいってことは

みんなに優しいってことですよね。

こんなヘナチョコな友達がたくさんいたら

大変だなって……甘えてるのは私ですけど。」









玉森「……別に俺

誰にでもこんなことするわけじゃないよ。」







……。







え……







まっすぐに私を見つめる瞳に

目をそらせなくなる









玉森「……俺、そんなタフじゃないし(笑)」







コロッと表情を変えて冗談ぽく笑った








あれ？……今、間接的に……

誰にでもじゃないってことは……つまり……







……。









玉「え……なんか変な空気//

今のなしなし///」







……。




……。







照れて慌てる玉森さんとまた視線が重なった





……。





……。








玉森「……俺、Aちゃんが言うほど

そんなに優しくない。」






……。








……。






ギシ……








ベッドに座っている私の脇に

玉森さんの手が置かれ

彼が私に近づくと重みでベッドがきしんだ








……え？///







玉森さんの顔がどんどん近づいてくる









何これ……待って///








今までにない至近距離に

否が応でも鼓動が早まる







「あの///玉森さん？//」









玉「……本当は


……Aちゃんを困らせるようなこと

たくさん考えてる。」








……私を困らせること？//









玉森「優しくない俺を知ったら

嫌いになる？」








さっきまでのかわいい玉ちゃんじゃない






男っぽい表情が憂いをおびて

まるで許しを乞うように私を見つめる








本当の……玉森さん









前髪が触れる距離まで顔が近づくと

思わず目を瞑る








……。




……。









ぴたっと額同士がくっついた








玉森「……なんてね(笑)

あ、また熱上がってきちゃったんじゃない？

少し寝た方がいいかも。」






そう言ってベッドから降りた








……///








玉「もう少し居るから、少し休みな。」






そう残して部屋を出ていった








……///







……///









体の力が一気に抜けて……ベッドに倒れこむ








何……今の///








いつも優しいゆるふわ玉ちゃんに

初めて男を感じた瞬間だった

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