595 言い訳 ページ12
ピンポーン
ガチャ
出てきたのは部屋着姿のみっくん
髪はボサボサ
具合い悪そう
ミツ「え…なんで…」
虚ろな表情のみっくん
「あの、これ//
私の郵便物に混ざってたの」
みっくんの手紙を差し出した
ミツ「あぁ、サンキュ」
じゃあなってドアを閉めようとするから、
「あの、みっくん！//
熱、大丈夫？
ニカちゃんから聞いたんだけど。」
そう言うと、あーって
ミツ「うん。まー。大丈夫っしょ。」
じゃあなって、また扉を閉めようとする
「あ//ちょっと//
これ、買ってきたんだけど…
冷蔵庫入れていい？」
コンビニの袋を差し出すと
ミツ「え、あー、助かるわ。」
ってまた
「ちょっと//みっくん！//
なんで、そんなに拒否すんのよ！//」
すぐに帰そうとするから
ミツ「は？
なんでって、俺、熱あんの。
移るよ？」
「それは困るけど//
でも、ご飯とか…作るけど」
ミツ「え？いや、お前の料理は大丈夫。」
「は？//失礼//」
ミツ「それに、俺、彼女居るし。
お前、彼氏居るし。
だから、もう帰れ。」
彼女…
「違うでしょ？
本当は美紀さんと付き合ってないよね？」
そう言うと、みっくんの動きが止まった
「ニカちゃんから聞いたの。
美紀さんのことも。」
諦めたように、ふぅってため息を漏らすと
ミツ「どうぞ。
移っても知らねーかんな。」
みっくんの後、部屋にあがる
わ…
２年たつのに、あの頃と同じ
一瞬、胸がざわついた
ミツ「あー、ダメ。俺、寝るわ。
適当に置いておいて。」
こっちに背を向けてベッドに横になった
買ってきた食べ物を冷蔵庫に入れて、
適当にご飯を作り終えた
みっくんのもとへ行くと
ふぅふぅって苦しそうな息づかい
熱…高いのかな
そっと額に触ると
わ…
かなり高いかも
「みっくん、病院は行った？
お薬は？」
反応がない
眠ってる
デスクには、仕事の資料が並んでいる
相変わらず忙しくしてるんだ
その本に紛れてあったのは
写真…私とみっくんの
付き合っていたときに、海で撮ったもの
オレンジの光が後ろから差し込んでいる
…。
…。
『大阪に一緒に来て欲しい。』
『結婚しない？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 745人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りなりーぬ(プロフ) - 自分に照らし合わせてとても切なく苦しかったけど主人公ちゃんの本当の幸せが見つかって私も幸せな気持ちになりました。とってもいい作品でした。完結お疲れ様でした。そしてありがとうございました！ (2020年8月10日 1時) (
レス) id: 5584ae604c (このIDを非表示/違反報告)
ちぃとも(プロフ) - とても素敵なお話ありがとうございました。 (2020年5月26日 10時) (レス) id: 94802b8b46 (このIDを非表示/違反報告)
ayanoxx(プロフ) - 毎日楽しみにしていた月とオレンジが終わってしまって少し寂しいです、、（ ; ; ）とても素敵な作品でした。ありがとうございました！ (2020年5月26日 0時) (レス) id: 2f259a90a1 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 毎日寝る前に読むのを楽しみにしていました！本当に良い作品をありがとうございました！ (2020年5月25日 23時) (レス) id: 9256046d8f (このIDを非表示/違反報告)
ミリア(プロフ) - 完結お疲れ様でした。主人公ちゃんが幸せになれて良かったです。 (2020年5月25日 23時) (レス) id: f32e14bd58 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もも
| 作成日時：2020年5月19日 10時
