君の隣で 12

別れちゃった…… ページ49

ある休日、久し振りに華と涼子さんと

３人で集まることになった









華とは、ちょこちょこ会っていたけれど

涼子さんとはいつぶりだろう……









少なくとも藤ヶ谷さんと関係を持ってからは

会っていないのは確かだった









ランチも兼ねてカフェに集合だった









時間丁度ぐらいに行くともう二人は揃っていた









華「Aちゃん！」






遠くから私を見つけて手招きする









涼子「すごく、久し振りだね〜♪

元気だった？」









明るく話しかけてくる様子から

私と藤ヶ谷さんのことは、何も知らないこと

が伺えた









そのまま席に着くと注文を済ませた









料理が出されるまでの間それぞれに近況報告を

し合った

それぞれ、相変わらず仕事は忙しい









涼子さんは読者モデルから専属モデルに昇格

し、夢に向かって順調に動いていた









私は、１年で昇格とはいかず、相変わらず

下っぱのなんでも屋だ









料理が出されると恒例の恋ばな









このチャンスに二人には別れたことを

報告しなくちゃな……









涼子「華ちゃんは、最近どうなの？」







手始めに彼氏が居ない華から攻める









華は好きな人は居ないと言っていたけれど

きっと私に気を遣ってるだけで

今もまだ裕太のことが好きなんだと思う









華「涼子さんはどうなんですか？

最近会ってなかったから気になる……♪」









……。








……。









涼子「私はね……









……別れちゃった」









明るく言い切ったから、一瞬、なんのことか

分からなかった









「え……なんで……ですか？」









咄嗟に嫌な予感がした……まさか、私たちのこと

って、今思うと涼子さんには酷いことを

したと思う









しかも、謝るわけでもなくシラッと話を

聞いてるんだから








私って最低









涼子「太輔……他に好きな人が居てね……。

それでもいいって言って付き合ってもらってた

んだけど……なんか……疲れちゃったの」









好きな人……もう半年以上前に藤ヶ谷さんから

聞いた









涼子さんは藤ヶ谷さんが私を好きだったことを

知っていた









今は？……今も……私のこと……









あれ以来、藤ヶ谷さんには会っていなくて

彼の気持ちを知ることはできなかった

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