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決められた最後の時 ページ44

裕太side








目を覚ますと、外はもう明るくなっていた

俺の隣で寝息をたてているA








その唇にキスしようとして止めた








覚悟が鈍る……








彼女から離れると帰り支度を始めた

その音でAが目を覚まして、体を起こす









乱れた髪、グチャグチャのシーツ、そこから

覗く細い腕……抱き締めたい衝動に刈られる









胸元の無数のキスマーク

そこに揺れるネックレス









『俺の首輪』







『俺のだって印』









もう、はずしていいんだ……

そのキスマークもすぐに消える









A「おはよ……」







そんな顔で微笑むな……









「悪い……そろそろ出ないと……急げる?」








Aから目を反らして坦々と言った









A「あ、うん……分かった」







俺の様子を見て急いで支度し始めた









帰りの車の中では俺のただならぬ空気を察して

か、Aからも何も話しかけてこなかった









一時間程、車を走らせるとAの

マンションの前に着いた









……。





……。







A「忙しいのにありがとうね……

すごく嬉しかった」







いつもみたく、俺に気をつかう







「あぁ……俺も」





言うなら今しかない……









ずっと前から決めていた最後の時……









A「じゃあ、仕事頑張ってね!

送ってくれてありがとう……」









そう言って降りようとするAの腕を

掴んで、もう一度座らせた









驚いたように俺を見ている

そちらに1度視線を預けて切り出す









「A……別れよ……」









俺、今なんて……自分でもよく分からない









Aを見ると、ただ呆然として俺を見ている









A「……なんで?」









避けては通れない質問









「やっぱり、許せない……ガヤとのこと……」






全うな理由に聞こえる?









「もう……疲れた。てか……

もうAのこと好きだって思えない……」







目を伏せながら言った









A「……どうして……だって昨日……」






動揺してる








ってなるよな……。だって、あんなに

愛したんだから……でも、ここで後戻りする

わけにはいかない……









「A……いつも俺に嘘……ついてたよな……。

だから……何が本当か分からなくなった」

最後の嘘→←長い夢から覚めるとき



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英子(プロフ) - 櫻宮・玉ヶ谷Loveさん» ありがとうございます☆とんでもございません……ただの自己満足作品ですので、強引なぶっとばし展開をお許しください笑。玉ちゃん可愛そうか~笑。(´д`|||) (2015年5月10日 23時) (レス) id: 6e85dbc71d (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮・玉ヶ谷Love(プロフ) - 玉ちゃんがかわいそすぎて今泣いてます>_<人を泣かせる作品を作れるなんて凄いですね…尊敬しますっ (2015年5月10日 21時) (レス) id: 18b2813121 (このIDを非表示/違反報告)
英子(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます☆最後のことはなんとなく考えていますよ(´∇`)これから、藤ヶ谷さんとの関係が動き出します!では、「君の隣で13」でお会いしましょう(^^)/ (2015年5月7日 6時) (レス) id: 6e85dbc71d (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - 本当に面白いです!どっちと結ばれるのか…ちょー気になります!これからも更新楽しみに待ってますね♪ (2015年5月7日 1時) (レス) id: 88fba55d8f (このIDを非表示/違反報告)
英子(プロフ) - ありがとうございます!大丈夫!意味分かりましたよ(´∇`)私が一昔前のドロドロなドラマとかが好き……今ってそういうのないから笑。ありきたりなシチュエーションや現実的じゃないことも多々ありますが、ま、お話なのでね……ご愛嬌です☆(  ̄▽ ̄) (2015年5月6日 18時) (レス) id: 6e85dbc71d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:LUNA | 作成日時:2015年4月26日 6時

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