君の隣で 12

嫌だ ページ5

裕太side








……汚ない……







事件のことは仕方ない……






でも……ガヤのことは……汚くないって……

俺は言えなかった








……。








A「裕太……ごめん。」






泣くわけでもなく無表情にうつむいている









……。





……。









「……嫌だ。」







……。






……。









「別れたくない……。」









なんで……この期に及んでも……俺は……









Aの顔……困ってる？









「約束……破るの？

俺とずっと居るって約束……。」









俺の誕生日にAがくれた約束









……困ってる








Aの腕を掴む









ビクッと小さく震えて俺を見た

怯えてる……








その腕を強引に引き寄せた









「……ガヤと付き合うの？」









なに言ってんだ……俺





Aはそんなことしないって

分かってるのに……









「……ガヤが……好き？」








ずっと分かってて、避けてきた質問

そうだと言われてしまったら……

俺たちはそこで終わりだ









自分で聞いておきながら答えを聞くのが怖い……







……。







……。









俺を見て小さく首を横に振る







……。








A「……裕太が……好きだよ……。」









……なんで……。









最後の選択まで俺に委ねる






きっとAは俺と別れるその時まで

かたくなに俺を好きだと言うのだろう








たくさんの嘘を俺についてきたから

それだけは…………俺が別れると言うまで……

嘘にしないつもりなんだ









「……なんでだよ。……俺のことなんて

好きじゃないって……嫌いだって言えよ……。」









力なくうなだれる









「じゃないと……俺……いつまでも

お前のこと……手放せない……。」









下を向く俺の頭にAが手を触れた

無言で優しく撫でている









……いつかも、こんなことが……









結局、いつだってAの世界は俺を中心に

回ってるんだ







こんなときですら、俺を気遣う

その手をギュッと握った









「ごめんな……俺……別れらんねーわ」







下を向いて言う








……。




……。








A「……分かった……。」









消えそうな声でそう答えた。

『xLunaSx』→←別れよ……

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