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STORY08 第2の ページ10

…あっという間だった。
美味しくて、すぐなくなってしまった。
何だか少し物足りない気はするが、また来ればいい。
やっぱ1番はみたらしだったかな。
もちろん全部美味いが。

そろそろAさんに挨拶をして、店を出るかと思った時だった。
Aさんからこちらにきてくれて。


「総悟君、これサービス。約束だったでしょう? みたらしが1番気に入ったみたいだったから。それにまだ食べれそうに見えたし。どうぞ、食べれるかしら?」


…覚えていてくれたのか。
結構日にち経ってるのに。
嬉しくて顔がにやける。


「うわぁ、ありがとうございやす! 全部美味しかったんですけど、みたらしがやっぱり1番好きでした。もうちょっとお腹入りそうだなとも思ってたんです。俺嬉しいです! 何でわかったんですかィ?」

「うふふ、見てたらわかったよ。喜んでもらえて私も嬉しいわ。」


あ…。


思考が、止まりかけた。
嬉しい。嬉しい。
そればかりが頭を埋め尽くす。


Aさんは目を細めてにっこり笑った。
初めて見る表情だった。
それはもう、愛しいと言ってくれているような目だ。
顔とオーラ全てで俺への愛を示してくれているような。
そんな錯覚さえ起こしかねない顔だった。

いくら弟に似てたって、他人にこんな表情…。
しかも割と会ったばかりだよなまだ。
どんだけこの人はお人好しなんでィ。
良くしてくれるにも程があらァ。
それに、他の誰にも見せたくねーし、絶対に見せてやらねェ。


今この顔は、表情は、俺のもんだ。


ただでさえ乏しい表情の俺の感情を読み取ってくれただけで嬉しすぎるのに、それ以上に愛してくれているのがわかった。
こんなに愛してくれるのは、姉上とこの人だけだと思う。
もちろん本当の弟の次に、だろうが。
それでいい。
俺は第2の弟のようにきっと思われている。
俺も第2の姉のように慕っている。
同じ気持ちだと思うだけでこんなにも___幸せだ。


夢中で食べた。
Aさんのくれた熱々のお団子が美味くて、次から次へと口は運んだ。
あとは、何故か顔に集まってきた熱を覚ますために。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 団子屋   
作品ジャンル:アニメ
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たいる(プロフ) - わかさん» こっちにもコメントくださってたんですね!笑ありがとうございます。笑っていただけて良かったです笑笑 (2021年7月11日 17時) (レス) id: 14bca84003 (このIDを非表示/違反報告)
わか - ミョウバンは笑った!!笑笑 (2021年7月7日 21時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たいる | 作成日時:2021年1月8日 0時

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