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「なにしてんの?」
北山がお風呂に逃げ込んだことを確認してから、俺も、寝室に入った。
俺のこの機嫌の悪さを放置する北山は、ずるい人だ。
微かにお酒の香りだけ残して、逃げ去る北山は俺をどうしたいの?
ただでさえ、頭の中は北山のことで、
一杯なのに更に考えろと言うのか……
自分はのんきに飲んでくれていた癖に
、そういうところがずるいのだ。
ほら、俺の大好きな小説を読んでいていても、内容はちっとも入ってこなくて、北山のことばかりだ。
こんなことでもんもんとしていると、
プシュっていう響きのいい音がリビングから聞こえる。
『まだ、飲んでるのかぁ、』
――ガチャ
『なにしてんの?』
あの音が何度も続き、心配になった俺は痺れをきらし、北山がいるであろうリビングのソファーに声をかける。
「あれぇ、まだおきて、たのぉ?」
さっきは見えなかった北山が背もたれから、顔を出し、ひょっこりとこっちを見上げる。
真っ赤じゃん。
『何杯飲んでんの、もうおしまい。』
そう言いながら、北山のもうに回り込み、お酒を取り上げる。でも、その缶もほとんど入っていなくて、取り上げた意味はあったのかと考えてしまう。
「………けちんぼ。」
『はいはい、いくよ。』
お酒のせいなのか、顔を赤くし、握った手は、熱く、熱帯びていた。
「………いっしょ、ねる?」
寝室に向かいながら聞いてくる北山は、一緒でなければ寝室以外のどこで寝るつもりなのか、
『うん、一緒だよ。』
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作者名:ぴえろ x他2人 | 作成日時:2020年3月22日 16時