初彼〜キミがいる世界8

389「ありがた迷惑な生産性」 ページ39

(玉森)「A！！」



藤ヶ谷さんが去って行った後のエントランス。




……




胸に穴が開いたような心地のまま 走り行くタクシーを見送り、部屋へ戻ろうとエレベーターへとトボトボ足を進めた時だった。




……／




…玉森さんが走って駆け寄ってきて…。






(玉森)「何で黙って、ガヤのところ行っちゃうの？！

心配するじゃん！」




勝手に飛び出して行った私に お怒りといった様子で…、、




……




…／でもさ、／そう言うって事はさ…、




今の…、、




……藤ヶ谷さんとの一部始終を…、、




…






A「／。。。。…」




こんな直後に、玉森さんに会いたく無かった…。




エレベーターに乗って、部屋に戻るまでの間に頭の中を整理して、

玉森さんにも ひまりさんにも きちんと説明できるようにしたかった…。




藤ヶ谷さんに言われた事…、




藤ヶ谷さんが伝えたかった事…、




……、、




だけど、そんな私に猶予は与えられずに…






(宮田)「Aちゃん…」




／えっ…、宮田さん…、、






(ひまり)「Aちゃん、、、」




／ひまり…さん…、、まで……、、、




……、、




…次々と たたみこむように、痛いたげな表情を向けられ…、




その顔色は、

今ここでの やり取りを全て分かっての事で…、、。




……、、




やり場のない思いが身体の中を ぐっと…駆け巡った。




暗い深い穴へと落ちていくように…。




……、、






A「…。。。ごめん。。

／勝手な事して／、、

しかも…、、

…、、

／本当に ごめんなさい。

ひまりさん。。ごめんなさい。。。。。

……。。。。。」




……、、




相手の為に…。




だけど、それは時に ありがた迷惑という生産性しか生まない事もあって。




……




うん、それは、まさに今の私で…。




……、、




面倒見が良いって、すごく素敵な事に聞こえるけど、その人の性格や考え方が、面倒を見られる側とすれ違っていると…、、




私みたいな…、、

ただの ありがた迷惑な人になる訳であって。




…、、




しかも、




この結果。




…




もう…、

謝っても…

謝りきれないよ…。。。。。




………………




………

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