snow 2

99 ページ49

私は、すぐに かえでの手を取り、その部屋から かえでを引きずり出した。





A「これ、どういう事？

何で藤ヶ谷さんがいるの？！」





(かえで)「…。」





A「かえで！！答えて！！

私…今日 言ったばっかじゃん。

裕太と付き合う事になったって…」





(かえで)「…いや、まさかさ…

玉森さんとAが付き合う？！とは思ってもみなくて…。」





A「それは…そうなんだけど…。」





(かえで)「それに！Aと玉森さんが付き合った！っていうのは昨夜の話しでしょ…。

私が、今日の会の話しを藤ヶ谷さんから もらったのも昨夜なの。

だから、2人が付き合ったなんて私は知らなかったから！

…だから、このセッティング、わざとじゃ無いんだよ！

うん、マジに。」





A「じゃ、何でチケットと引き換えに！なんて言ったの？！

もしかして…藤ヶ谷さんから、チケットと引き換えに私のことを連れて来るように頼まれたとか？」






(かえで)「はぁ？！

何言ってるの？！

自惚れるのも いい加減にしなよ！

そんな人聞きの悪い事言ったら藤ヶ谷さんに失礼だよ。

藤ヶ谷さん、そんな人じゃ無いよ。」






A「……ごめん。」





(かえで)「あのね、チケットをくれたのは確かに藤ヶ谷さんだよ。

藤ヶ谷さんと この前 たまたま仕事で一緒だったの。

だけど、それは、私が藤ヶ谷さんにお願いしてチケットを取ってもらったの。

A、行きたがってたから。

だけど、その時、藤ヶ谷さんにAの名前や話しは一切出して無いから！！

私の身内でコンサートに行きたがってる子がいるって話したの。

そしたらコンサート直前だから無理かもって言われたんだけど、後日…１枚なら どうにかなるかもって連絡もらえて。

そういう事だから！」







A「……。」






(かえで)「今日の会は、そのチケットの件で連絡取り合うようになったのが きっかけで…。

昨夜も連絡取り合う中で食事しようよってなって。

Aが玉森さんと昨夜付き合うなんて展開になってるなんて 私…思いも寄らなかったし、今日Aから聞くまで全く知らなかったから、昨夜 藤ヶ谷さんにA連れて2人で行きますって約束しちゃったんだよね。

だからチケットと今日の会の事は無関係だから！

チケットと引き換えなんかじゃ無いから！！」






A「そう…だったんだ…。」

100→←98

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す