初彼（続編） 8 (ページ33)

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383「全てを…」藤ヶ谷side ページ33

少し落ちついてきたAちゃん。

でも、目を瞑ったり…遠くを見つめる目をしたり…

ソファーに寄りかかりながら、俺に身体の力を預けてる状態の彼女。

そんなAちゃんに俺は全てを話した。

…まずは、安心して欲しいって事。

そして、これらは全て

…ひまり独りの暴走行為だって事。

だから

…ひまりが言ってたような、玉と無理矢理別れさせられたりは無いって事。

…週刊誌に掲載される恐れは一切無いから安心してって事。

そして、玉は

…事務所をはじめマネージャーから責められたりはしてないから安心してって事。

…昼間、マネージャーと話して、写真の事は全て誤解だって事に事を落ち着けてる形になっているって事。

だから

…まさか、ひまりがAちゃんの会社にまで乗り込んでいるとは玉は今は未だ知らず、この件はマネージャーとあの場で全て収束してるって思ってるからAちゃんがこんなに今傷ついてる事も知らないって事。

そして

…残念ながら未だひまりの仕業だって玉は確信には至っていない、触れられていないって事。

薄々は、ひまりなんじゃないか？って気づいている段階のまま…って事。

そう…全てを語った。

Aちゃんが安心するように。

Aちゃんの為に。

……………………………

A「…ほ、本当…に…？」

(藤ヶ谷)「うん。本当だよ。

俺も、その場にいたけど、マネージャーには俺からも上手く口添えしといたからさ。

安心して平気だから。」

A「。。。。良かった…。。

じゃ…玉森さんと私、別れなくても平気なんですか？

今まで通り、玉森さんと付き合ってても平気なんですか？」

これを言われた時、本当に玉のことが大好きで仕方ないんだなーって、嫉妬して悔しくも…切なくもなったけど、今は何よりAちゃんの笑顔が最優先だって思った。

(藤ヶ谷)「…うん。平気だよ。」

俺は、Aちゃんを守りたい。

優しく頭を撫でた。

A「……良かった…、、、、。。。。」

俺の言葉に安堵の表情を浮かべ、ふぅ～と、詰まっていたかのような息を吐き出すと、気が完全に抜け切った様子のAちゃん。

A「…私、早く玉森さんに連絡しないと…。」

…でも、

それを言うのは口先だけで、さっきよりも尚、全身の力を俺に全て預け切ってくる。