379「一気に零れ落ちる涙」 ページ29
三人での車内…青川君は緊張して無言だった。
いつもは、あんなにペラペラ喋るくせに。
そんな私も藤ヶ谷さんの この振る舞いに洗礼された大人の魅力を感じては、これから玉森さんと自分は どうなるんだろう…って、頭の中が いっぱいで無言のまま時間が過ぎた。
…………………………
そんな玉森さんへは今日一日中まだ一度も連絡を入れていない。
連絡を取るのが怖くて。
無理矢理、このまま玉森さんと引き離されて別れさせられるんだ…って。
怖くて、怖くて。
だからって…玉森さんからも何も連絡は無い。
夕方から名古屋へ移動で泊まりだし、忙しくて、それどころじゃ無いのかもしれない。
……………………………
(青川)「すみません、ありがとうございました。」
終始緊張し続けた青川君を彼の自宅前で降ろす。
でも、まだ走り出さない車。
すると…
(藤ヶ谷)「Aちゃん、隣、来てよ。」
そう言われて、一瞬戸惑いもあったけど、そんな事よりも…藤ヶ谷さんの さっき言っていた�猩辰鍬瓩鯤垢�せて欲しくて、助手席に移った。
…………………………
走り出す車内。
赤信号。
(藤ヶ谷)「今日も仕事、お疲れ様。」
藤ヶ谷さんが私の頭を撫でる。
その手は、本当に優しかった。
だけど、玉森さんに頭を撫でられるドキドキや愛しさとは違い、まるで兄妹関係のお兄ちゃんのような…そんな年上の抱擁力を感じ、ザワザワしていた私の心までも優しく撫でられているように感じ、今まで我慢していた涙が一気に零れ出した。
(藤ヶ谷)「A…ちゃん…？」
A「。。。どうしよ。。。
もう どうしたらいいんだろう。。。
分からないよぉ。。」
それは、可愛く零れる涙なんかじゃ無かった…
もう号泣だった。
車からの景色が見えなくなる程に泣いた。
ひまりさんから言われてから ずっと一日中我慢し続けた涙が…
とめどなく…
とめどなく…
溢れた。
藤ヶ谷さんは、そんな私の手を そっと握ってくれた。
(藤ヶ谷)「このままじゃ 帰せないよ。」
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ちゃんたま(プロフ) - 更新ありがとうございます！玉ちゃんしっかりして〜 (2018年6月10日 0時) (
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作者名：ともこ
| 作成日時：2018年5月28日 1時
