初彼（続編） 8 (ページ26)

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376「俺の負け」玉森side ページ26

ガヤに、ひまりとあの日たまたま病院で会った事を話した。

すると、ガヤは、あの病院に入院しているひまりの恩師であるメイクさんの話しも知っていた。

だけど、さすがに…ひまり、そこまでするかな？と首を傾げ、苦笑を浮かべたが、俺はひまりを疑わずにはいられなかった。

可能性としては大あり…、そう踏んだ。

そもそも、あの写真の入手経路が〝最近仕事で親しくさせてもらってるマネージャーさん〟からって言ってたよな。

ますます、ひまりがアヤシイー。

(藤ヶ谷)「俺…Aちゃんが傷つく姿、見てるのがツライんだ。

彼女には笑顔でいて欲しい…。」

(玉森)「あのさ、それってさ…Aのこと…」

(藤ヶ谷)「じゃー、俺、行くわ。

ちょっとこの後予定あるんだ。

だから配車には乗らないからさ。

宮田とニカにもよろしく！

玉は…これから一度帰ってから名古屋だっけ？

じゃー、おつかれ！」

ガヤは、なんだか勝ち誇ったような顔で控え室を後にした。

っていうかー、ガヤ、完全にAちゃんのこと…

好きじゃん、、、。

助けてもらってこんな事言うのは間違ってるかもしれないけど…

好きなら好きって言えばいいじゃん。

はぐらかすなよ！

…でも、今回の一件…

俺…一人だったら、きっと感情的になってAちゃんとの交際を宣言して、あの写真の件もあっさり認めていたと思う。

…そして、その先に待っているのは強制的に別れさせられるっていう結末…。

俺には、俺一人では…あんな芝居は思い付かない。

悔しいけど…

Aちゃんを守ったのはガヤだった…。

…そう認めざる得なかった。

だけど…

俺もAちゃんを全力で守ると決めてるし、絶対に…Aちゃんを渡したくない。