初彼（続編） 6 (ページ2)

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252「偽善者をやめる瞬間」藤ヶ谷side ページ2

ひまりの言葉を噛み締める俺に、ひまりは一枚の紙を見せてきた。

(ひまり)「はい、これ！あげる。」

受け取った紙は、ひまりと玉の出演しているドラマの撮影スケジュール表だった。

(藤ヶ谷)「何で？俺に？」

(ひまり)「プレゼント！」

(藤ヶ谷)「えっ？！」

(ひまり)「これから私達、こんな感じで忙しくなるから。

誘ってみたら？Aちゃん！」

(藤ヶ谷)「いや、でも…」

(ひまり)「いつまで偽善者するの？

自分の心に嘘ついて。」

ひまりはそう言うと、俺のことを座っていたソファーに押し倒してきた。

(藤ヶ谷)「／／ちょっと、ひまり…」

(ひまり)「もう茜さんと別れてるんだから、太輔はフリーなんだからさ、Aちゃんとこういう事も！ありだよね？！」

(藤ヶ谷)「いや／／無しだろー。」

覆いかぶさってきたひまりを抱き起こした。

(ひまり)「何で？？

私をAちゃんだと思って、そうなった時を想定して抱いてみる？」

(藤ヶ谷)「今日のひまり、冗談キツすぎー(笑)」

ひまりをソファーから下ろした。

(ひまり)「とにかく、それプレゼントだからね！

使うか使わないかは太輔に任せるけど！」

俺は、ひまりからもらったスケジュール表に改めて目を落とす。

(ひまり)「それを使って後悔するのと、使わないでこのまま自分の心に嘘ついて後悔するの、どっちがいいのか、よく考えてね！

た、い、す、け♪」

俺は、何も言葉が出なかった。

なぜなら、このまま2人を応援していくと決めていた自分がついさっきまでいたから。

そう…数秒前までは。