75 「終わらない夜�后� ページ25
「先輩って 気分屋なんですね。」
A「えっ？！」
「だって口元が綻んでますよ。」
A「？！」
……………………………
青川君と共に自席に戻り、さっそく席替えを…と思った矢先に指摘された顔の綻び。
大きな仕事を任されて、心が弾んでいたことが思わず顔に出ていたようで…。
分かりやすい私／
……………………………
「ニューヨークから彼氏さんも来てくれて、大きな案件任されて、さっきの お説教モードは…何処へ〜ですね！」
A「……。」
(青川)「説教(笑)？！Aが？(笑)
あははは(笑)
説教なんてするんだ？！(笑)」
「Excel関数がーって…。
でも、私のミスなんですが。
だからトラブル起きてて…」
(青川)「トラブル？どれ？」
私のパソコンを覗き込む青川君。
一通り、トラブルの概要を説明した。
(青川)「じゃーこっちで直すから、今日は帰っていいよっ。
派遣さんは残業…」
A「18時まで です…」
慌てて腕時計に目を向ける青川君…
(青川)「えっ18時過ぎちゃってるじゃん！
まずいよー！帰りなよ！」
A「………。」
「ありがとうございます。
では、お願いしまーす！！
お疲れ様でーす！！」
(青川)「お疲れー！」
A「お疲れ様でした。」
……………………………
奈良さんが帰社後、青川君もパソコンを広げてくれて…誤値の訂正作業を急ぐ。
そこへ部長が ふらっと来た。
(部長)「青川〜飲みに行かないか？
今日 日本に来たばっかで疲れてるだろう。
慰労会だな、今夜は！」
(青川)「ありがとうございます。
でも、ちょっと今…この作業が。」
部長が私のパソコンを覗き込む。
(部長)「まっ、俺とよりもAと過ごす夜の方がいいっか？！」
A「部長…それはセクハラですよ(笑)」
(部長)「あははは(笑)お疲れー」
部長は そんな冗談めいた事を言うけれど、目敏い部長のことだ…
分かっている…、
今、私の案件にトラブルが起きている事を。
それを青川君と2人で必死に解決を図ってる最中だって事も…。
ある意味、ここで ぐちゃぐちゃと言わないのは部長の優しさ。
……………………………
段々と帰って行くオフィス。
気づけば、シーンと静まり返っている。
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作者名：ともこ
| 作成日時：2018年2月4日 1時
