659「寝るペアを指名」 ページ9
(藤ヶ谷)「よし、トランプ配ろうっか！
何やる？
俺、あんまりトランプ知らないんだよねー。
ババ抜き？！とか？！
あっ(笑)王道過ぎ？(笑)」
困り果て、苦しい言葉を振り絞った瞬間…
私に助け舟を出してくれたのは…
藤ヶ谷さんだった。
空気を一転させるかのように戯けてみせては何食わぬ顔でトランプを切っていく。
A「……／／／」
そんな藤ヶ谷さんを見つめれば、ふいに蘇る さっきのテラスでの言葉…
�爐匹鵑併�もAちゃんの味方だから��
…………………
藤ヶ谷さんは、いつだって優しい。
私が苦しくて、辛くて…どうしようも無い時、そっと手を差し伸べてくれる。
私は、その優しさに何度も救われてきた…
そう今だって…。
………
だけど、私は…、玉森さんと結束を強くしたばかり。
この旅行が終わった時には…
藤ヶ谷さんにも ひまりさんにも…
別々の道を歩んでもらえるようにと…。
……………
こんなに優しい人を…
いつも影から見守ってくれる人を…
私は…
明日には…
………………
邪険にも…
薄情にも…
冷淡にも…
押しやれるのだろうか…
そう…一気に不安が立ち込めては私の胸を苦しくさせた。
………………
(ひまり)「ねぇ、普通に勝負しても つまらないから 賭けしようかっ！」
(名前、玉森、藤ヶ谷)「？！」
(ひまり)「私とAちゃんで。」
A「えっー？！私？！
2人で？！」
突然のフリに驚き、大きな声で聞き返した／
(ひまり)「勝った方が今夜一緒に寝るペアを指名できるって、どう？！」
A「え？！それって…、、、」
思わず寝室のドアへ目を向けた。
寝室は、シングルベッドが2つ。
二人部屋。
つまり、ひまりさんが勝てば…
玉森さんを選ぶのは目に見えていて…、、
ひまりさんと玉森さん…、同じ部屋で、、、一夜を、、、、
………
そして、私は…、、、
必然的に…
藤ヶ谷さんと同室する事になる／
………
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作者名：ともこ
| 作成日時：2018年9月19日 2時
