996「共に感じるキス」藤ヶ谷side ページ46
藤ヶ谷side
(藤ヶ谷)「Aちゃん…」
俺は、吐息混じりに彼女の名前を呟いた…
……
見上げるAちゃん…
その顔は、泣いて泣いて泣き尽くした子供のように…ぼんやりとした とりとめの無い眼差しだった。
……
俺は…
……
その濡れた瞳に…
唇に…
…優しく
………
口付けた…
………
A「……／／／」
………
それは…
優しくて穏やかで…
あたたかくて親密な気持ちにさせてくれる味。
……
ようやく大好きな人と…
Aちゃんと唇を重ね合わせられた喜び…
……
俺は、Aちゃんのことが大好きだということ…
Aちゃんのことを 今度からは…、
いや、今からは俺が守るんだ！ということ…
……
それを何かの形で残しておきたいと無意識に考えたのかもしれない。
………
何かの形…
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………
でも、
それは…
ひまりが玉にしていた行為と何ら変わりは無く…
……
俺の自己満だった…
…………
なぜなら…
唇を重ね合わせた瞬間…
言葉を交わす事では決して伝えられないものが、なにか光って…
消えたんだ…。
………………
………………
Aちゃんは、しばらく黙り込んだ後、俺の目を真っ直ぐに見つめたままポツリと言葉を零した…
A「ご心配お掛けしました…」
…それは、キスしたっていうのに、びくりともしない巍然な表情で。
…数週間前のクリスマスでキスを寸止めされて赤面していた あの時の彼女の影は もう そこには無かった。
その彼女の姿からは何か…�犒莪姚瓩里茲Δ覆發里�見えた…。
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作者名：ともこ
| 作成日時：2018年9月19日 2時
