１３話 ページ15
歩き出して数分、朔夜は異常な嫌悪感を覚えた。
もう気付かれたか……!?
「芹澤って確か……逃げた子を全員残らず捕まえてたよね？」
「……それが何だよ」
おろしていた髪をくくりながら、亜理彩は思い出す口振りで話す。
聞きたくない名前を出した亜理彩に素っ気なく返すと、黙ってしまった。
……今の嫌な予感……当たらないで欲しい。
「……あの人鋭いから、もう捕まってもおかしくない」
「だよね。もうちょっと急ごう」
足を速めようとした瞬間。
「居たな。忌々しい奴等だか……代表がうるさいんだ。さっさと捕まってくれ」
名前が出た本人が現れた。
「……亜理彩、侑璃、遥、雄太。俺が走れって言ったら走れ。俺と龍暉がなんとかするから」
「でも……！」
「ナメられたまんまじゃ、嫌だからな」
荷物を半ば強制的に預け、近付いてくる芹澤を見据えた。
恐怖心しか抱かないが、弱い奴等だと思われたままなのは、悔しくて嫌だったから。
手を伸ばせば捕まる距離まで近付いてきた所で
「走れ!!!」
と叫んだ。
「！ 読めていたが……意外にも身体は反応してくれない物だな……！」
走り出した四人の中で、雄太は体力が少ない。
異常な反射神経を持つ芹澤がすぐに反応し、捕まる、と思われたが――
「雄太！ これ！！」
「は！？」
亜理彩が荷物を雄太に預け、寸での所で雄太が捕まらなかった代わりに亜理彩が捕まった。
どこから出したのか、芹澤はスタンガンで亜理彩を気絶させた。
「手をかけさせてくんな……大人しく捕まれッ!!!」
侑璃に手が伸びた時、朔夜の中で何かがブチッと音を立てて切れた。
「いい加減……家族を傷つけんなぁぁぁぁあぁああ!!!!」
叫んで、芹澤を殴り飛ばした。
かなり遠くまで吹っ飛ばして、朔夜以外は皆呆気に取られていた。
芹澤に着いていっていた警備員の一人が呟く。
「人間じゃない……」
ハッと我に返った朔夜は、まだ気絶したままの亜理彩を抱えて走った。
龍暉も、動揺しながら走った。
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スレイル(プロフ) - 愛花さん» コメントありがとうございます！ 頑張ります！ (2018年3月21日 10時) (
レス) id: 6a6729e69a (このIDを非表示/違反報告)
愛花 - 面白いです!更新頑張ってください! (2018年3月20日 4時) (レス) id: 290386675f (このIDを非表示/違反報告)
スレイル(プロフ) - 白ふくろうさん» コメントありがとうございます！少しずつにはなりますが頑張ります！ (2017年7月31日 13時) (レス) id: 6a6729e69a (このIDを非表示/違反報告)
白ふくろう - 続きが気になります！更新、頑張ってください (2017年7月29日 13時) (レス) id: 3b64ecbc9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スレイル | 作者ホームページ：
作成日時：2017年7月7日 15時
