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一切ない…！！！
魔界と言っても前世と同じようにスマホやテレビがあるのだが、それを一切使わせてくれない。
まだ5歳だからスマホはわかるとして、テレビは何故だ？使っても問題はないだろう？
それに本もだ。ためになる本は許してくれても漫画は全く読ませてくれない。
娯楽なんて言葉は、この生活にはなかった。
中身が高校生(もうすぐ20歳)だとしても、これは流石にキツすぎる。スマホや漫画のありがたみを知っているのなら尚更だ。
娯楽が一切与えられない環境。まるで監獄……いやそれより酷いかもしれない。
両親は俺が将来高位階 悪魔になり、後悔しないために厳しい教育をしている。
この厳しい教育こそが、両親の愛情だと言う事は理解できている。
……だが、どうしても考えてしまう。
" この生活が終われば、どれだけ楽か "
……と。
我ながら嫌気が指す。
第二の人生では強力な悪魔になりたいと思っておきながら、俺はこの生活から逃げたいだなんて。
朝起きるだけで、憂鬱な気分になる自分を殴りたい。
けれど嫌なものは嫌だ。勉強なんて、特訓なんてやりたくない。
あぁ、嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…！
Prologue ページ2
「……は、………で」
「だから……なの」
「わかった／か？ユウ」
『……はい』
全く不思議な事もあるものだ。
下校中に通り魔に刺されて死んだ筈の俺が、目を覚ましたら見知らぬ男女の子供になっていたなんて。
しかもその男女、犬歯がやけに尖っていて背中にも翼のようなものが生えていた。
ここは何だ、地獄か。と困惑していた俺だが、どうやらここは天国でも地獄でもないらしい。
ここは魔界といい、人間ではなく悪魔という種族が生きている世界で魔界では人間は空想の生き物だとされている。
はじめは勿論混乱したし整理できなかったが、5年も住めば自然と馴染んでしまった。
『(……まぁ、この生活には一向に馴染めないがな)』
耳を塞ぎたくなる程の知識が休む間もなく聞こえ、頭に詰め込む。
魔生物学や魔術知識学、魔術基礎は勿論。
実践形式の戦術学も物心ついた頃から叩き込まれる。
おかげで毎日全身筋肉痛の中知識という名の呪文を何時間も聞いている。
しかもだ。
ハードスケジュールの中でも少しは至福はあると思うだろうが、声を大にして言おう。
魔界と言っても前世と同じようにスマホやテレビがあるのだが、それを一切使わせてくれない。
まだ5歳だからスマホはわかるとして、テレビは何故だ？使っても問題はないだろう？
それに本もだ。ためになる本は許してくれても漫画は全く読ませてくれない。
娯楽なんて言葉は、この生活にはなかった。
中身が高校生(もうすぐ20歳)だとしても、これは流石にキツすぎる。スマホや漫画のありがたみを知っているのなら尚更だ。
娯楽が一切与えられない環境。まるで監獄……いやそれより酷いかもしれない。
両親は俺が将来
この厳しい教育こそが、両親の愛情だと言う事は理解できている。
……だが、どうしても考えてしまう。
" この生活が終われば、どれだけ楽か "
……と。
我ながら嫌気が指す。
第二の人生では強力な悪魔になりたいと思っておきながら、俺はこの生活から逃げたいだなんて。
朝起きるだけで、憂鬱な気分になる自分を殴りたい。
けれど嫌なものは嫌だ。勉強なんて、特訓なんてやりたくない。
あぁ、嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…！
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作者名：トマトチーズリゾット | 作成日時：2024年3月22日 17時
