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「超綺麗にお化粧してるから一瞬誰か分かんなかったよ〜!似合ってる!
後で写真とろーね?」
「ありがとうございます。
でもケイト先輩と並ぶと顔面の差に死にたくなるのでちょっと…。」
いいじゃん!記念じゃん!と頬をふくらませるケイト先輩。私先輩のアカウント炎上させたことあるから、勘弁して欲しい…。ケイト先輩ガチ恋フォロワーさんがツーショットの投稿に「その隣の女は誰ですか。」とコメントしてきたのには顔が青ざめた。
そんな雑談を交わしていると着席を促すアナウンスが流れたので、「そろそろ行きますね。」と話を切り上げた。
「あれ、トレイくんには会ってかなくて良いの?
たしか今はポムフィオーレの部屋借りてるみたいだから、しばらく会ってないでしょ?」
「あー、でもしばらくって言っても数日程度だし…また後で。」
…なんでポムフィオーレにいたのバレてるんだろ。誰にも話してないはずだから謎だ。不思議に思って聞くと「情報収集はケーくんの得意分野だから!」と返された。先輩は基本優しいけど、こういう所がたまに怖い。
トレイ先輩に関しては、何となく顔が合わせずらい気持ちがあった。散々お世話になっておいて、心配かけたり周りから私のせいで変な目で見られていた罪悪感が胸にモヤをかける。次会った時に、トレイ先輩は前みたいに私に笑いかけてくれるだろうか。
そんな私を見て、ケイト先輩はこそこそと耳打ちする。相変わらずパーソナルスペースバグってるなこの人…。ケイト先輩の圧倒的コミュ力に白目を剥きそうになりながら耳を貸す。
「ここだけの話だけどさ、トレイくん心配してたのは勿論なんだけど、すっごく寂しがってたよ。」
「…まさか!
だって部屋出てく時も全然そんな素振りなかったし…。」
「トレイくんはポーカーフェイスだからなぁ。
でもけーくんには分かるね!あれは絶対寂しがってる。
でも当然じゃない?毎日近くにいて、自分にとっても懐いてくれてる後輩が突然いなくなっちゃったんだから。」
「…私それだとなんか犬みたいじゃないですか?」
「…無邪気な後輩ってことじゃん!」
フォローをするなら目を逸らすな。
「顔合わせてあげてよ。
オレ達はAちゃんの事よく分かってるつもりだから、今更変な噂鵜呑みにしたりなんてしないよ。」
「…!」
寮選定の時間になったらオレの所にまたおいで。そう言うと自分の席へと戻っていく。
ケイト先輩、図書室であったこと知ってるみたい。その上でかけてくれた言葉に、視界がぼやける。私はそれに気付かないふりをして、足を進めた。
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あ お 子。(プロフ) - ヲヲクさん» ありがとうございます!ゆっくりになってしまいますが、面白いと言っていただけるようこれからも頑張ります…!続編もよろしくお願いします! (2020年8月2日 9時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
ヲヲク(プロフ) - 凄く面白いです!頑張ってください! (2020年8月1日 21時) (レス) id: 9efd66ac59 (このIDを非表示/違反報告)
あ お 子。(プロフ) - 鹿野ユズナさん» 本当ですね。すぐに修正しておきます。ご指摘ありがとうございました。 (2020年7月18日 5時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - 最後の自己紹介、ディアになってますよ。クロウリーですよね? (2020年7月18日 2時) (レス) id: 6c05b173a1 (このIDを非表示/違反報告)
あ お 子。(プロフ) - うささん» ありがとうございます!更新速度上げられるように頑張ります…!! (2020年7月4日 19時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あお子。 | 作成日時:2020年3月31日 22時