個性『インクリング』で行く二人目の雄英内通者！ (ページ23)

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No.23 ページ23

A対D、B対I、J対H、G対Eの4チームまで終わり、最後の5チームめはG対F。自分と口田君対百々ちゃんと峯田君だ。

そして今回はヒーロー側。4棟のボロボロになったりなってなかったりするビルを横目に5棟目のビル前で待機する。たったの5分。それが緊張なのかいつもの倍以上に長く感じた。

５分が経過する。口田君と作戦は考えていた。口田君には鳥を呼んで貰い索敵してもらい位置を把握できたら壁にインクを塗り逆方向の窓から浸入し触れる。

もしそこにいるのが峯田君のみなら楽だがそこに百々ちゃんがいるなら話は別だ。壁にインクを塗り潜伏するのは初見でなければ音でわかる。だから口田君には百々ちゃんだけは近づけないようにと頼んである。

そして今回使うブキはわかばシューター。インクタンクもわかばシューター専用のインク保持量の多いものになってる。サブのスプボ(スプラッシュボムの略)を投げ索敵しつつ核はどこにあるのか敵は何処から来るのかそれを警戒していた。それでも辺りは静か。

異常なまで静かだ。峯田君がいるのであればもう少し声が聞こえてもおかしくない。そんなとき口田君からの通信が聞こえた。

『Aさん、鳥達が核を2階の一番奥の部屋で見つけた。峯田君と八百万さんもいる』

壁にインクを塗り壁から2階へ降りる。中には百々ちゃんと峯田君が言い争っていた。百々ちゃんの胸がどうのこうのと言う峯田君。流石に見るに絶えない。

もうここにいる時点で攻めには来ないし口田君に鳥を呼んで貰う。複数の鳥。その羽ばたきは大きくなるばかりに異変を感じたらしく警戒しているようだ。手には鉄棒を構える百々ちゃんと頭のもぎもぎに手を添える峯田君。

目潰しに鳥を一斉に部屋に入らせる。困惑の声が聞こえる。どさくさに核へと触れようと回り込むとその手は空を切った。

「やはりAさんは近場にいますよね！」

「オイラのもぎもぎを喰らえ！」

やっぱりバレてたか。既に近くにあった核はない。うーむ。実質2v1か。口田君は少しはなれた位置で動物を投入して貰うだけだし、もう周りにいた鳥は回収しきっているだろう。

スプボを投げる。流石に避けられたが体には付着した。今はフレンドリーファイア、味方への攻撃を有効にしている。有効にしているインクはどこかねばねばとしており小さな痛み、ダメージが蓄積していく。時間経過でダダメージは回復するが畳み掛ければ問題はない。

サブを投げ退かせ一歩積めるのを繰り返し、部屋はインクで塗りたくられ相手の視界も悪くなる。その一方で今自分にとっての最高のステージを作れており善戦できていた。そんな有利は1手で崩れる。