No.17 ページ17
相澤先生の発言で皆が声を失う。
「ソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横飛び、上体起こし、長座対前屈」
「中学生の頃からやってるだろ？"個性"禁止の体力テスト」
この状態で声を上げる人は誰もいない。そして更に言葉を続ける相澤先生。
「国は未だ画一的な記録を取って平均を作る続けてる。合理的じゃない。まぁ、文部科学省の怠慢だよ」
実際そうだもんな。個性を自由に使わせちゃいけないけども。そろそろ生で爆豪の死ねをきけるのか。ちょっとそわそわしてくる。
「A。中学の時ソフトボール投げ何mだった」
え？主席は爆豪じゃ？確か爆豪のポイントは77？あ……79取ってたんだった。
「48mです」
まあ、爆豪は67mだったけど生憎筋力はないしギアとかつけないとまともに肉弾戦はできないからね。仕方がない。それから爆豪の舌打ちも聞こえてきたが気にしたら敗けだ。
「じゃあ"個性"を使ってやってみろ。円から出なきゃ何してもいい。早よ」
え？まあ、使えるか分かんないけど物は試しだ。スプラシューターで辺りを塗る。周りからの視線が痛いけどスペシャルウェポンは溜まった。
スペシャルウェポン：ウルトラショット発動
そして銃口にボールをはめ込みぶっぱなす。
ピピッ
「まず自分の「最大限」を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」
そういいながら記録を見せる。そこには705.2mそう書かれていた。原作の爆豪と同じ結果。え？運命？
「なんだこれ！！すげー面白そう！」
「705mってマジかよ」
「"個性"思いっきり使えるんだ！！流石ヒーロー科！！」
そう声を上げるクラスメイト。まあ、こうなるよね。705mは自分でも驚いたし。
「………面白そう……か」
自分以外誰も気が付かない。そんな声量なのに空気はピリ付きさっきまでの空気から変わる。
「ヒーローになる為の３年間。そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい？」
「よし。トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し除籍処分としよう」
流石にこうなることを知っていても理不尽すぎる。けどそれは自由な校風が売り文句だし仕方ないか。
「生徒の如何は
まずここで生き残らないと。何かの手違いで最下位は御免だからね。
「最下位除籍って！……入学初日ですよ！？いや初日じゃなくても……理不尽すぎる！！」
それは同感だけどヒーローとは理不尽を覆していくものだしね。一頑張りといきますか。
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作者名：細波 | 作成日時：2024年3月28日 22時
