蛇の目 2 ページ47
｢ふうううううう…｣
夕食中の生徒達で賑わう、大広間。
Aは自分の心を落ち着かせるように深呼吸を繰り返した。
＿＿＿＿＿怖かった……。
びっくりした！そんないきなり来ると思わなかった！
そうだった、忘れてた。エリヤは監督生なんだった。
悪いことしたり騒ぎを起こしたらそりゃあ注意しに来る。うん、そんなにおかしな話ではない。
大丈夫大丈夫。
｢A、顔色悪くない？｣
皿に盛られた食事に一切手をつけていないAを心配したリリーが言った。
｢いや……大丈夫｣
そうは言うものの、Aの顔色は優れない。
食事に手をつけようとする度に、なにかと兄の顔を思い出してしまうのだ。
『覚悟しておきなよ』
それっきり、私に何か言ってくることはなかったけど。
監督生たちに手を焼かせている悪戯仕掛け人たちと仲良くして、エリヤが良い顔をするはずない。
……ましてや協力しているだなんて。
自分の学校生活に兄から口を出されることを想像したら、腹が立ってきた。
そうだ。
Aは今、エリヤに対して怒っているのだ。
というのも、学校でなかなか会えないエリヤのためにAは何通か手紙を送っていたというのに、一通も返事が返ってこないからだ。
なんだろ、嫌われてんのかな。
嫌だったなら一言、�爐Δ襪気き瓩箸任眩�ってくれれば良かったのに。
｢でも、なんか意外ね…｣
いつになっても食べ始めないAの口に、マッシュポテトを詰め込みながらリリーが言った。
｢あなたのお兄さんっていうくらいだから、もっと朗らかな人だと思ってたわ｣
｢そう？まぁ、似てるのは見た目だけで中身は全然違うもんね｣
Aは厳格な兄の顔が浮かんで苦笑いした。
顔は、確かに似てるけどね。
｢妹はこんなに優しくて可愛いのね！｣
そう言ってリリーがAのほっぺたをつねる。
｢いたた……そんなに褒めたってなにもいいことないよ！｣
でも、悪人じゃない。
それは私が1番よく分かっている。
……もう何年も笑った顔を見てないし、ろくに話してすらないけど。
兄さんがホグワーツでどう過ごしてるのかも知らないし……。
｢……私、セブルスに聞いてみようかな｣
口に入ったマッシュポテトを飲み込んだところで、Aがポツリとつぶやく。
｢なにを？｣
｢…兄さんがホグワーツでどうしてるのか｣
✽
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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はじめ(プロフ) - マニ。さん» 応援ありがとうございます！あまり頻繁にはお返事できないかもしれませんが、それでもよろしければよろしくお願いします！ (1月31日 6時) (
レス) id: ee6ba55d5e (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - はじめさん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます！💖 (1月21日 16時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ(プロフ) - ケロッとさん» 応援ありがとうございます!!嬉しいです……!! (2019年11月22日 22時) (レス) id: ee6ba55d5e (このIDを非表示/違反報告)
ケロッと - ハリポタ作品をみていたらこんなに素晴らしい作品を見つけてしまい手が止まりませんでした！本当に神作品です！頑張りすぎずに更新頑張ってください！応援してます (2019年11月22日 19時) (レス) id: 35751de350 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ(プロフ) - さくらんぼ＆チェリー@サブさん» そう言っていただけて感激です…! 力の限り頑張ります!! (2019年11月19日 7時) (レス) id: ee6ba55d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はじめ | 作成日時：2019年11月10日 16時
