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*
志「木島さん」
木「あれ、小笠原さんお疲れ様です」
志乃さんが小笠原さんと呼ばれていることが新鮮
そうだよね、先生の奥さんなんだもんね
木「あら、そちらのお嬢さんは？」
志「旦那の生徒さんなんだけど、少し見学してもいいですか？」
「…こんにちは」
木「うーわ若いねえ！もちろん、大歓迎だよ！」
背の高い女の人は、私の頭を撫でてにこりと笑う。
そして志乃さんは一つの会議室に案内する
志「今は肌に優しいフレグランスを開発してて、その試供品が届いたから
それを若い子たちに来てもらって試してもらってるの」
会議室を少しのぞかせてもらうと、
制服を着た子たちが小さな小瓶を手に取って話している
□「もうちょっと匂い優しい方が好きかも」
▲「これ金木犀の香りって書いてあるけど、なんか違う気が…」
そう意見する子たちに対して、メモを取る社員さん
中には否定的な意見もあるのに、楽しそうに聞いてる
志「…私ね、昔いじめられてたの」
思わず志乃さんの顔を見てしまった。
でも志乃さんは、会議室をじっと見ていた
志「その時に、顔を思いっきり殴られてマスクじゃ隠せないほどの大きな痣ができちゃって、学校に行くどころか、家から一歩も出たくなかったの」
志「でもそんな時、母がその時使っていた化粧品で、メイクしてくれて、綺麗に痣を隠してくれたの。その瞬間、まるで魔法がかかったみたいで自信がついたの。それから少しだけいじめも耐えられるようになって、」
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作者名：まぐろ | 作成日時：2019年8月16日 20時
