21.HELLO,NEW WORLD ページ21
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「え！？私が、ですか…！？」
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だだっ広い会議室。
お昼過ぎだから全面ガラス張りのこの部屋は無駄に光が差し込んで
そんな窓から地上を見下ろせば、ミニカーのような車たちがびゅんびゅん走ってる。
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ばん、と机を叩いたのは私。
そんな私をみて愉快そうに笑ってるのは櫻井さんで、そんな彼の隣にいて
私に資料を渡してくれるのは隣の部署の松本潤さん。二宮さんと櫻井さんと同期だって話は有名だ。
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潤「毎年、この時期になると優秀な新人を一人選抜して企画を一つ作り上げてもらうんだ」
「優秀な新人…」
潤「その企画リーダーが翔さんで。翔さん直々のご指名だよ」
翔「どうかな？栗…きんとんちゃん(笑)」
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だから栗きんとんじゃないんですって。
不服そうな顔をきっと私がしたんだろう。櫻井さんはケラケラお腹を抱えて笑い出す。
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ーーー…やってみたい。
でも。
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ーーー…和也『アホか。お前がそんな出来るわけねぇだろ。断れ、ほら早く。俺の仕事も増えんだろ』
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頭の中で容易に思いつく、二宮さんの不機嫌そうな顔。
今度こそ何かしたらメビウス一箱分買わされる気しかしない。それか缶コーヒー、一箱分。
それに優秀なんて、そんなの。
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「あの、私…」
潤「ニノのことなら心配することはないよ」
「え？」
潤「この企画に関わってるうちは、教育はしばらくお休み。というか教育係は翔さんになるから」
「………え、あ…」
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おやすみ。少しだけ櫻井さんに変わる。
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潤「その間、ニノも教育係はお休みになるからニノにとってもいいリフレッシュになるんじゃないかな？」
「…あ、なるほど…」
潤「ど？やってみない？」
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櫻井さんと松本さんに見つめられる。
こんなお顔が整ってるツートップに見つめられたら、私クラクラして死んでしまうのでは。
ほんのちょっと眩暈がしたけど、気をどうにか持ち直して口を開く。
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「…あの、じゃあお願いします」
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私の返事に櫻井さんがよっしゃ！そうこなくっちゃ！って
本当に嬉しそうな顔をしてくれた。
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