ナミウテココロ《キンプリ短編集》 (ページ21)

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「廉くん？？あのぉ、私の家でご飯食べてく？」

廉「おん、ありがとう～！なんなん、今日。」

「今日？ハンバーグだよ。廉くん好きだから誘おうと思って。」

ありがとうございやす！(笑)

「あ、あとね。今日言わなきゃなんないことがあるの。」

強ばった顔に、一瞬ドキッとする。

俺らは高校3年生。Aの進路も知らんし、俺も、言うてない。

もう、冬や。

もうすぐ冬休みに入るし、進路のことは皆決めとるはず。

その事を話されるんやと、なぜか思った。

廉「あ、うん。」

「だから、私の部屋でご飯食べよう。」

なんか、嫌な話されるんかな。と、嫌でも勘づいてまう。

必要な物を買って、寒くなってきた街を歩く。

「うわぁ～夕方は寒いね。」

廉「せやな～。あ、はい。」

手を握ると、

Aは鼻と頬を赤く染めながら笑った。

そんな笑顔が消えてまいそうで、怖くなった。

廉「A…………好きやで。」

「んふっ……私もだよ。」

Aは、目に涙をためた。

うるうるした目を見とると、なんか、悲しくなるな……

ごめん、話、聞きたくないわ。

……………………

「出来たよ！……って、廉くん……どうしたの。」

廉「あぁ、うん。ごめんごめん。」

俺って分かりやすいな(笑)

美味しそうなハンバーグの匂いもまともにせえへんわ。

あ、めっちゃうまい(笑)

「あの、話ってのはね？」

「えっと、………………『おいAー！って、ガチかー、彼氏じゃん！』うるせ。」

優「冷てぇよ？！！」

「邪魔すんな！」

優「へーい！」