蕩けて、乱れて、甘くなる【激甘】

誘拐(前編)(りんさんリク)ー太宰治by月詞 ページ10

※夢主は太宰さんと付き合っています
『本っ当にあり得ない！！治なんてもう知らないんだから！』

いきなりこう云われても読者の皆様が混乱して仕舞うので経緯を説明します…え？メタい？今後気を付けます…

きっかけは探偵社を訪ねて来た依頼人に対しての治の発言だ。

「其処の美しいお嬢さん！是非私と心 中して頂けませんか？」

まぁ此れ位ならよくあることだし許そう。でも断られた後、

「其れならせめて一緒にお食事でも如何ですか？」

とかのたまい、相手の女性も満更でもなさそうな顔で了承しているのを見て私の堪忍袋の緒が切れた。そして其の儘探偵社を出てきたのである。

…後ろで国木田君が戻って来いと叫んでるのなんてキコエテナイヨ…

とは言え特に行く場所の宛もなく、辺りをさ迷う。すると、唐突に腕を引っ張られ、路地に連れ込まれた。

髪を金髪に染め、何ヵ所もピアスを開けたちゃらちゃらした男達に囲まれていた。

「ねぇねぇお姉さーん、俺等と一緒に来てくれるー？」

は？行く訳無いでしょ。

『行かない』
「えー！」
「俺等と来ればイイ事してあげるよー？」

気持ち悪い…そもそも何で私が自分達と一緒に行くと思えるの？

『結構です！私彼氏居るし』

そう言って断ると、男達の表情が豹変した。

「そっかぁ…あんまり手荒な真似はしたくなかったんだけどなぁ」
「依頼は果たさねぇと、な…？」

依頼…？

「お前を誘拐しろって云う依頼だよ！」

はっとした時にはもう遅かった。男の１人に強く後頭部を殴られ、私の意識は遠のいていった…
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ＜太宰side>
探偵社の電話が鳴った。通常通り電話対応を始めた春野さんの顔色が変わった。

「其れで！？要求は？……判りました。但しAさんには手を出さないでくださいね？」

今、Aちゃんの名前が出たよね…？

「Aちゃん、だって？…何があったんだい！？」
「…Aさんが誘拐されました。解放して欲しいなら探偵社の社員全員が来い、異能を使ったり相手に仇なす様な行為を認めた瞬間に彼女を殺す、と」

顔から血の気が引くのが判る。社長がすぐさま命じる。

「全員聞け！Aが拐かされた。現在の業務は全て凍結。社員はAの奪還に動く。良いな？」
「「「「「「「「はい！」」」」」」」」

────────────────────── 話が長くなりそうです(￣▽￣;)あと「」の数が異様に多いです…

誘拐(中編)(りんさんリク)ー太宰治by月詞→←貴方だけ（後編）−フョードル・ドストエフスキー by五月雨花火

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す