誘拐(中編)(りんさんリク)ー太宰治by月詞 ページ11
此処は…何処?……そっか。私、誘拐されたのか。拘束は…手足、と口か。此のレベルなら縄抜け出来そうだけどな。
そもそも私を誘拐するなんて物好きな人も居たものだ…じゃなくて。多分探偵社絡みだろう。そうじゃないならマフィアだけど、此の扱いなら其れは無さそう。
「お目覚めか?探偵社の狗」
矢っ張りそっちか。
『えぇ。素敵な目覚めでは無いけれど』
口調が崩壊してる?他人と接する時はこんな感じだよ?私。
「もうすぐお仲間が着く筈だ。異能力は使わないように言ってある。お前のお陰で漸く探偵社を潰せる!」
恍惚として男ー誘拐犯は云い、私に軽く接吻をした。
気持ち悪い…!私に触れて良いのは治だけなのに!…あぁ。でも治は…
兎に角相手に動揺を見せる訳にはいかない。何も気にかけていないように言葉を発する。
『あぁ…この間密輸がバレて軍警に捕まった…名前忘れたけど。の息子か』
「…ッ!父が捕まったのはお前達のせいだ!」
『違う。彼が逮捕されたのは彼の行動故でしょ。其れに私達は証拠を集めただけで軍警は既に目をつけてたし。探偵社を恨むなんて逆恨みも良い所』
「五月蝿い!」
そう怒鳴って彼は持っていたナイフを振りかざし、私に向けてきた。
すかさず転がって逃げる。
…不味いな。此れじゃ分が悪い。
そう思った時だった。
突然誘拐犯が苦悶の声を上げ、膝から崩れ落ちた。…よく見たら扉がいつの間にか開いて、雪が降っている。
『遅い!』
そう云うと、探偵社の面々が姿を現した。…珍しく治が殺気立ってるな。
「すまんなA。此れでも急いだのだが」
『社長…仕っ方ないですねぇ!チョコレヰト1ヶ月分で手を打ちましょう!』
そんな会話をしている間にも皆は誘拐犯を縛り上げ、協力者であったチンピラ達も捕らえていた。
『流石ー!仕事が早いねぇ』
「全く、今回は何も無かったから良かったものの…気を付けろ!」
『はーい』
「Aさんも無事だった事ですし、其れじゃあ帰りましょうか!」
まぁそんなこんなで私の誘拐事件は幕を閉じる、筈だった。のに、帰ろうとしたら治に呼び止められた。
当然のように無視する。
え?いや、そうでしょ!そもそもの発端は治の浮気だって事、忘れてないよ?
「良いから私の家に来給え」
そう云って治は強引に私を家に連れ込んだ。
────────────────────── お待たせしました!次から激甘(?)に入る筈です
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五月雨花火(プロフ) - 沙月さん» 月詞ちゃんの表現力の高さですよねー!森さん…ですから! (2019年2月21日 1時) (レス) id: 21ac55d013 (このIDを非表示/違反報告)
沙月(プロフ) - え?森さんが?は?13の女の子に?え?は?いや、幼女趣味こええやばない?今季最大の焦りなう (2019年2月20日 0時) (レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨花火(プロフ) - 黒バイさん» 有難うございます。続編でも頑張ります。 (2018年11月23日 13時) (レス) id: 21ac55d013 (このIDを非表示/違反報告)
月詞(プロフ) - 黒バイさん» ありがとうございます!!!続編もよろしくお願いいたしますm(._.)m (2018年11月23日 12時) (レス) id: 6bb35b4455 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - 続編おめでとう御座います。 (2018年11月23日 7時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:五月雨花火×月詞 x他1人 | 作成日時:2018年8月16日 20時