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7:35 p.m. ページ10

*yoohei side





Aさんの頬へと寄せた口唇は、
触れたか触れないか分からないくらいの
とても遠慮がちなキスになった。




当たり前だ。
恋人じゃないんだし、
付き合ってもないし。




だけど、“寂しかったかも” なんて言い出した
Aさんが可愛くて


もう衝動的に、
考えるよりも早く体が動いていた。




やべぇ・・・、
思わずキスしちゃった・・・。




資料室を出て扉を閉めると、
自分の口元を押さえながら項垂れた。




寂しかったかもと言ってもらえた嬉しさと
即、行動してしまった自分自身への困惑と


許可もなくこんなことして、
せっかく良い方向に向かいそうだったものを
一瞬で台無しにしてしまったかも・・・という不安と




ぐちゃぐちゃな気持ちで、
扉の前からしばらく動くことが出来なかった。




だけど今までの粘りで、Aさんの気持ちは
ほんの少しだけど確実に動いた。




これって、もう少し頑張れば、
もう少し粘ったら、


もしかして付き合えるんじゃないの?




その日を境にそう思えるようになったから、
あれから積極的に
Aさんへのアンテナを張り巡らせている。







.
.
.







「Aさーーーん!」




下の階を歩いている彼女を見つけて遠くから声を掛けたら、
隣にいたまーくんに「うるさい」と一蹴された。




いつもなら何すんだよ!って
文句のひとつも溢れるところだけど、
今日はそんなこと、これっぽっちも気にならない。




どこから声が掛かったのか分からなくて、
俺を見つけられないAさんがきょろきょろしている。




可愛い。
もうそれだけで可愛い。




「Aさん、こっち!」




俺が居る方を向いたとき、
大きくぶんぶんと手を振ってみせた。




それに気付いた彼女が何してるんだって顔をしながら
それでも控えめに小さく手を振ってくれた。





*

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叢雲(プロフ) - 吉野さん» 楽しみにしていただいてありがとうございます。お疲れな彼女を甘やかしてあげる洋平さんでしたー。雰囲気が最高と言っていただけて嬉しいです。続きもお楽しみいただければと思います(^-^) (2022年2月24日 0時) (レス) id: 7fa6a761c1 (このIDを非表示/違反報告)
吉野 - 更新楽しみに待っていましたε=ε=(ノ≧∇≦)ノ洋平さん と主人公さんの雰囲気がとっても最高です(≧∇≦)b続きが益々楽しみになりました( ´艸`)身体に気をつけて毎日を楽しくお過ごし下さいませ(^_^)ゞ (2022年2月22日 22時) (レス) @page48 id: 39e224bf48 (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - あゆさん» こちらこそお読みいただいてありがとうございます。ドキドキしていただけるかは分かりませんが、続きもお楽しみいただければ幸いです! (2022年2月8日 0時) (レス) id: 7fa6a761c1 (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - 瑠々花さん» ご覧いただいてありがとうございます。なんだか不穏な空気が流れてましたね。続きもお楽しみいただければと思います(^-^) (2022年2月8日 0時) (レス) id: 7fa6a761c1 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - こんばんは。更新ありがとうございます。転の展開ですね〜!若さとか勢いとか、どう転がっていくのか…。ドキドキしながら、楽しみに待たせていただきます。 (2022年2月8日 0時) (レス) id: b6bdc3d8d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:叢雲 | 作成日時:2021年9月22日 23時

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