悪党たちの遊戯。【リレー小説】 (ページ5)

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犬の仕草/Ms,ドーベルページ5

ああ、またやってしまった…とドーベルは手で顔を覆いながら廊下を一人歩いていた。
まさか他の人が落とした書類に驚いて吠えてしまうだなんて…と、ミーティングで起こった出来事を恥じていた。

「…スカイブルー凄く怯えてたな。」

彼に限ったことではなく、その場の者達は皆驚いていた。やはりまだまだ自分は犬の習性が抜けていない。早くホックさんの様に格好いい女性になりたいのに。…またダルメシアと反省会開かないとな…彼もリクルーティングで犬語話してたから。

「一応皆に謝っておこ…談話室に誰かいないかな…？」

と一人言を呟きながら談話室へ向かうとあの子は確か…。

「あっ、ドーベルちゃんミーティングお疲れ様。」

「ああ、ナイトお疲れ様。さっきは驚かせて申し訳なかったね。」

「大丈夫。全然気にしてないよ。それより丁度良かった！お菓子作ってきたから良ければ食べて貰える？」

と、首を傾けて言うナイトが抱えて持っているのはたくさんの種類のお菓子だった。

「色々あるけど、何か好きな物とかある？」

どれもとても美味しそうだったが、中でもドーベルが気になったのはチョコレートのクッキー。

「これ…食べたことないんだけど、どういう味がするんだい？」

ナイトはその言葉に驚き、クッキー食べたことないの？と聞いてきたがドーベルにとってはクッキーよりもチョコレートという味の方が物凄く気になっていた。

「元は犬だったからそういうものをあまり食べられなくてね…。」

「じゃあ人間の内に楽しんどいた方がいいよ！とりあえず中入ろ。色々食べて貰いたいんだ。」

と言ってナイトは嬉しそうにドーベルの手を引いて談話室の中に入っていった。