42話なんて。 ページ46
八百万side
「Aさん、大丈夫...ですの？」
「えっ？な、なにが...？」
私が声をかけると、笑って首を傾げるAさん。
でも私、わかってますの。
その笑顔があの日、彼女が私に絵画を見せてくれた時の純真無垢な笑顔ではないこと。
何かを抱え込んで、それを周りに悟られないように無理をして作った笑顔だということ。
...彼女がこんな風になるのは、いつも彼と関係があることも。
「また、轟さんに何か言われたんですか？...彼の言動は素直ではないところが多いので、あまり気にしない方が...」
「ち、違う！！」
私が彼をフォローしようとすると、Aさんは普段の大人しい印象から一転、
いつもより大きな声で、悲しそうに顔を歪めました。
しかし、私が驚いて彼女を見つめると、ハッと慌てて、
「ご、ごめんね！急に...こんな...で、でも、焦凍君はなにも悪くないの...これは、全部私の問題で.....」
と、俯いてしまう。
その表情がとても苦しそうで、悲しげで...
...友人の苦しむ姿を見ていられなくて、私にできることなら助けて差し上げたいと思うのは...お節介でしょうか...？
「その...問題というのは...？」
恐る恐る聞くと案の定、彼女は
「...ごめん、言えない。言っちゃうと、迷惑をかけちゃう人がいるの...ごめんね。」
と言い、必死な作り笑いを浮かべる。
その弱々しい笑顔に痛々しさを感じて、ギュウッと胸が締め付けられた。
...Aさんが悩みを1人で抱え込んでしまうのは、彼女の癖として考え、今まではこちらから気づけるようにとしてきました。
でも、今回は今までの比にならない程に大きな問題なのでしょう。
そして、それは私のような部外者には解決できないことだと思うのです。
何か...何か私に少しでも、彼女の抱え込んでしまったものを軽くすることができれば....
そう思っていると、私も顔に出ていたのでしょうか。
「...っ...あ、あの、百ちゃん、この間の絵画の事なんだけど、その...全然、描けてなくて...でも、その、完成させたら、1番に百ちゃんに見せるから...」
と、気を使って話題を変え、申し訳なさそうに目線を合わされてしまいました。
そんな...Aさんが悩んでいるというのにそんなこと、気にしなくても...
...絵画？
「...そ、それですわ！！」
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セレネ(プロフ) - 続編すごく楽しみです！更新大変だとは思いますが頑張ってください！応援してます！ (2018年8月17日 14時) (
レス) id: caaac3f99a (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 続きみたいです(吐血) 更新大変だと思いますが、応援しています。この恋の行く末楽しみです。 (2018年8月16日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - 続編めちゃくちゃ楽しみにしてます。更新頑張って下さい。応援してます。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: 5deb47caf1 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - 私も映画見ました！！本編じゃ絶対見れないようなシーンもあったので嬉しかったです。特にかっちゃん。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: eef577390e (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - 久々の更新とても嬉しかったです！続編おめでとうございます！！これからも頑張ってください！ (2018年8月3日 21時) (レス) id: e12a3831fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kuumi
| 作成日時：2018年1月2日 22時
