39話なんて。 ページ43
轟side
最近、Aの様子がおかしい。
もちろん、体調が悪そうというわけじゃない。
その辺は彼女も気をつけてるようで、夜12時には部屋の明かりも消えてる。
ただ、おかしいってのは....自惚れかもしれねぇけど...
......よく、Aと目が合う気がする。
今までは、Aが俺の方を向くこと自体あまりなかったから、
彼女の様子を伺ってもバレなかったが...
最近は目が合って、Aがあからさまに目をそらすことが多くなった。
しかもそれだけじゃねぇ。
何か悩みでもあるのか...上の空になってることも増えた。
いつも周りを気にするAがこんな風になるのは少しおかしい。
...また、何かあったのか....？
俺が気づかないうちに何かしちまったか...？
そんな不安が拭いきれないまま今日まで過ごし、今は風呂に向かってるところだが....
丁度、台所の前を通った時。
「はぁ.....」
.....ん？
ふと、ため息が聞こえた気がして台所をそっと覗く。
すると、そこにはあの日と同じエプロン姿のAがいた。
ボーッと何か考えてるみたいで、その目はどこか虚ろだ。
...その表情が少し大人びて見えて、少しドキリと心臓が跳ねる。
...A、やっぱりエプロン似合うな...可愛い....
....って、そんなこと考えてる場合じゃねぇよな。何したんだ俺。
思わず頭に浮かんできた言葉にツッコミながら、
なんだかコソコソと見てるのは気持ち悪いと思い、そっとその場を離れようとした。
....けど、
ガタッと少し大きめの音が聞こえた。
それに目を向けると、Aが湯気が立っててどう見ても熱い物が入ってる鍋を持ち上げてるのが見える。
...相変わらず上の空だが、大丈夫か...？
そう思ったのもつかの間。
「あっ....？！」
突然、Aはバランスを崩して倒れそうになった。
その際に、持っていた鍋がひっくり返るのが見える。
よく見ると、中に入ってたのは大量の熱い油。
あんなもん被ってAが大火傷なんてしたら...！！
その考えに至った時、サァァッと血の気が一気に引いて、気づけば
鍋を凍らせ、彼女の細い体を抱き寄せていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3324人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セレネ(プロフ) - 続編すごく楽しみです！更新大変だとは思いますが頑張ってください！応援してます！ (2018年8月17日 14時) (
レス) id: caaac3f99a (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 続きみたいです(吐血) 更新大変だと思いますが、応援しています。この恋の行く末楽しみです。 (2018年8月16日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - 続編めちゃくちゃ楽しみにしてます。更新頑張って下さい。応援してます。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: 5deb47caf1 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - 私も映画見ました！！本編じゃ絶対見れないようなシーンもあったので嬉しかったです。特にかっちゃん。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: eef577390e (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - 久々の更新とても嬉しかったです！続編おめでとうございます！！これからも頑張ってください！ (2018年8月3日 21時) (レス) id: e12a3831fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Kuumi
| 作成日時：2018年1月2日 22時
