35話なんて。 ページ38
八百万side
目をグルグルと回して『あ...う...』と口をパクパクと開閉するAさん。
その反応に、私の言葉が的を得ていたことがわかり、驚いて彼女を凝視する。
...それってつまり、
彼女は轟さんの事が...！
長らく応援していた友人の恋が実ったと心の中で喜んでいると彼女はおもむろに立ち上がり、
「ちっ...違くてっ！焦凍くんのことが...その、す、す、好き...とか、
そんなおこがましいことを考えてたんじゃなくて！！
たっ...ただ...彼を始めて見たとき、その風景が頭に浮かんで...つい、描いてしまっただけで.....」
と、小声で勢いよく反論してきたので、私の考えが間違っていたことがわかり、少し残念に思う。
まあ、確かに轟さんのあの態度
あれで好きになるのも中々難しいですわよね...←
つくづく、彼にはもっと努力して貰わねばと考える。
...でも.....
「あの、Aさん。」
「あっ、えっと、ご、ごめんね百ちゃん...こんなこと言われたって困るよね...私が勝手にイメージした絵なんて、焦凍君にも失礼だろうし...」
「いえ、そんなことないですわ。こんなに美しいんですもの。
.....それよりこの絵、キャンパスに描いてちゃんとした作品にしてみてはいかがですか？」
でも、彼女の中で彼がこう見えるうちは、まだ脈ありと考えてもいいと思うのです。
そう思ってAさんを見ると、彼女は『えっ...』と固まっていました。
「そ、そんな...本当にこんな絵、大した物じゃ...それに、焦凍君に悪いし...」
「.....Aさん。
私は他の絵と比べ物にならない程の感動をこの絵で味わう事ができましたわ。
もちろんお世辞なんかじゃありません。
...こんなに素敵な絵、きっと轟さんも喜ぶと思います。
描いて頂けませんか？...もちろん、無理にとは言いませんが...」
あくまで真剣な眼差しで彼女の瞳を見つめました。
すると、私の思いが伝わって頂けたのか....
Aさんは私の目を見つめ返してから、自身の描いた素晴らしい絵画を見ると、
「...そこまで言ってもらえるなんて...本当に嬉しい。
丁度キャンパスも絵の具もあるから...うん。描いてみる。
...ありがとう百ちゃん。」
そう言って、それはそれは可愛らしく微笑んでくださった。
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セレネ(プロフ) - 続編すごく楽しみです！更新大変だとは思いますが頑張ってください！応援してます！ (2018年8月17日 14時) (
レス) id: caaac3f99a (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 続きみたいです(吐血) 更新大変だと思いますが、応援しています。この恋の行く末楽しみです。 (2018年8月16日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - 続編めちゃくちゃ楽しみにしてます。更新頑張って下さい。応援してます。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: 5deb47caf1 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - 私も映画見ました！！本編じゃ絶対見れないようなシーンもあったので嬉しかったです。特にかっちゃん。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: eef577390e (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - 久々の更新とても嬉しかったです！続編おめでとうございます！！これからも頑張ってください！ (2018年8月3日 21時) (レス) id: e12a3831fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kuumi
| 作成日時：2018年1月2日 22時
