30話なんて。 ページ33
轟side
長いまつ毛が影を落とし、柔らかい表情で眠る彼女を見て思う。
「...このタイミングで寝るのか...」
『はぁぁ...』とため息をついて脱力する。
いや、確かに彼女にどう言えばいいのかわからなかったし、
この方が良かったと言えばそうだが...
でも、だからってあんなことがあったのに...
...あんなこと...
『...焦凍君の手...気持ちぃ...ね...』
『んっ⁈...ん...ぅ....？』
『....ん...っ....』
「...うっ//////////」
思い出したと同時に起こる心臓が『ドッ』と跳ね上がる音。
否が応にも目の前の彼女の艶やかな唇を凝視してしまう。
...そうだ...俺、Aに...
彼女の寝顔がさっきの時の表情と重なって見えて、つい、顔を逸らす。
居ても立っても居られず、すぐAを布団に寝かして彼女の部屋から出た。
スッと引き戸を閉め、しばらく棒立ちになり、その後一気に全身の力が抜けて引き戸に身を預ける。
そして、今度はさっきより長く息を吐くと、
「.....これからどうやってアイツの顔見ればいいんだよ...///////」
頭を抑えてそんなことを呟いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
数日後。
あの後、仕事から帰ってきた冬美姉さんがAの看病をした。
彼女は幼少期から体を壊しやすい体質だったらしく、
一般より治るのが遅かったが順調に回復して、今日やっと学校に来る。
...が、
「...アイツの顔なんて見れるはずねぇだろ...」
ポツリ、と口から漏れた言葉は、そのまま長い廊下に消えていった。
数日たっても数分前のように思い浮かぶあの日のA。
今でもこの状態なのに、彼女に会ったりなんかしたら記憶を鮮明に思い出してしまうだろう。
しかも、Aだってあの日のことをどう思っているかわかったもんじゃない。
...Aと会うのは朝飯の時だ。
せめて、それなりに心の準備をしてかねぇと....
そんな事を悶々と考え、早足で歩いていると
「...あっ」
「？！？！」
...廊下の角で彼女にぶつかりそうになった。
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セレネ(プロフ) - 続編すごく楽しみです！更新大変だとは思いますが頑張ってください！応援してます！ (2018年8月17日 14時) (
レス) id: caaac3f99a (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 続きみたいです(吐血) 更新大変だと思いますが、応援しています。この恋の行く末楽しみです。 (2018年8月16日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - 続編めちゃくちゃ楽しみにしてます。更新頑張って下さい。応援してます。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: 5deb47caf1 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - 私も映画見ました！！本編じゃ絶対見れないようなシーンもあったので嬉しかったです。特にかっちゃん。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: eef577390e (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - 久々の更新とても嬉しかったです！続編おめでとうございます！！これからも頑張ってください！ (2018年8月3日 21時) (レス) id: e12a3831fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kuumi
| 作成日時：2018年1月2日 22時
