8話なんて。 ページ11
轟 side
「こんなやつと結婚なんて冗談じゃねぇ！！お前の言い成りにはならねぇぞ！！！」
思わず出た言葉。
半分本音で、半分勢いに任せた言葉。
ヤツと睨み合って数秒、ハッと気づいた時には遅かった。
「....っ.....」
そっと彼女の方を見ると、また目に溢れそうな程の涙を溜め、呆然とこちらを見ている。
彼女の父親もショックを受けた様子だった。
「...焦凍、お前がどんなワガママを言おうと、お前はこの娘と婚約する。それは変わらん。」
そんな中でただ一人、ヤツだけは勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。
「この娘の何がそんなに気に入らないのかは知らんが、そのうち慣れる。コイツは来年からウチで暮らすんだからな。」
....。
「...は？」
「えっ...」
これはAも聞かされてなかったのだろう。
目を見開いて親父と自分の父親を交互に見ている。
その目には不安、恐怖、絶望...そんな言葉が浮かんでいた。
「急に悪いなA...
来年から、お父さんがアメリカで仕事をする事は知っているだろう？
それで、やっぱりAはこっちで雄英高校に通った方がいいんじゃないかと思ってね。推薦も来ている事だし...
それでさっき、その事をエンデヴァー先輩に話したら、
ウチで預かると言ってもらえたんだけど...」
そこで一旦言葉を切り、俺を見て、申し訳なさそうになるAの父親。
「...Aや焦凍君が嫌なら、この話はなかった事にするかい？」
だけど、それを断ち切ったのは親父で。
「何を言ってる。これからお前の娘が焦凍に気に入られるよう振る舞えばいい話だ。俺が選んだのだから、気にいるに決まってるだろう。」
その、まるでAを都合のいい物みたいな言い方をする親父に腹が立ち、またヤツを睨んだ。
「とにかく、この話は終わりだ。神崎A。春から、焦凍の婚約者としてふさわしい立ち振る舞いをするように。」
「........は......ぃ.........。」
Aの表情は俯いていてわからなかったが、膝の上で震える拳と、弱々しい返事から怯えている事がわかる。
親父とどこか不安気なAの父親は部屋を出て行った。
そこで俺は、またAを傷つける事を言ってしまった事に気づき、口を開こうとした。
...が。
「.....轟さん....」
それはAのか細い声で止められた。
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セレネ(プロフ) - 続編すごく楽しみです！更新大変だとは思いますが頑張ってください！応援してます！ (2018年8月17日 14時) (
レス) id: caaac3f99a (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 続きみたいです(吐血) 更新大変だと思いますが、応援しています。この恋の行く末楽しみです。 (2018年8月16日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - 続編めちゃくちゃ楽しみにしてます。更新頑張って下さい。応援してます。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: 5deb47caf1 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - 私も映画見ました！！本編じゃ絶対見れないようなシーンもあったので嬉しかったです。特にかっちゃん。 (2018年8月3日 22時) (レス) id: eef577390e (このIDを非表示/違反報告)
白龍(プロフ) - 久々の更新とても嬉しかったです！続編おめでとうございます！！これからも頑張ってください！ (2018年8月3日 21時) (レス) id: e12a3831fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kuumi
| 作成日時：2018年1月2日 22時
