story58 よーちゃん ページ16
陽毬side
今日は月の初めの日。アリス学園ではお小遣いが支給される日だ。もらえる金額は個人の星階級によって左右され、僕や棗のような
シングルでも三千円は貰えるのだがそこから１つ階級が下がり、星なしになってしまうと幼稚園児のお小遣い程度の五百円しか支給されない。そもそも星なしの階級はA組のような幼い子にしかいないので当たり前なのだが。
B組で唯一、星なしの階級を持つ１人はお小遣いの少なさにしょぼくれ、現在委員長に慰めてもらっている真っ最中。
僕は僕でもらったお金の使い道を考えていた。毎月三万円ずつ貰っているが対して使い道が思い付かず、大半は貯金に回っている。一部はお菓子などのお金に当てているが一向に減る機会がない。
今日は土曜日なので、授業は午前中で終わり。いつもなら暇な時間をどう潰すか悩むところだが、今日は違った。
今日はA組からよーちゃんが遊びに来ている。よーちゃん、本名は聖陽一。まだ３歳だが、僕や棗と同じ『危険能力系』の生徒。幼さ故にまだ任務は任されていないが、後２年ほどすれば任務に参加することになる。
同じ境遇ということもあり、よーちゃんのことが心配で気にかけていたら、彼も僕らのことを気に入ってくれたみたいで時々遊びに来てくれる。いつも僕や棗、流架のうち誰か１人の膝の上を陣取る。今日は棗の番だった。ちょっと悔しい。
「……なんの真似だ？ こいつ。」
今日は何して遊ぼうか、とよーちゃんに問いかけようとしたその時、星なしと委員長が背中に変な旗を刺しながら僕らの前に正座した。そのまま両手を地面につき、何かを乞うように頭を下げる。
旗に書かれた文字を読んでみると、どうやら僕らと一緒にセントラルタウンに行きたいらしい。星なしが自分から僕らを誘うなんて珍しい。しかも脱走騒ぎの件で関わりがある僕だけじゃなく、棗まで一緒に誘うとは。
彼女が好き好んでこんなことをしているとは思えないし、何か事情があるのだろう。僕は暇だしセントラルタウンに行ってもいいのだが、今日はよーちゃんもいるから僕の一存では決められない。
棗は星なしを無視していて、それを見た周りがデートに誘ってるだの、身の程知らずだの騒ぎ立てる。星なしは飛んでくるやじに噛み付いていたが、ふとした拍子に顔を上げた。
沈んだ彼女の目が一瞬にして輝きを取り戻していた。
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えるふぃ(プロフ) - Rumiさん» Rumiさん、ご指摘ありがとうございます！！ 火事に直してきました！気が付かず申し訳無いです…。細かいところまで読んでくださってありがとうございます！ (2020年5月3日 1時) (
レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
Rumi(プロフ) - あの71話の火事が家事になってますが…｡ (2020年5月3日 1時) (レス) id: 29532e4533 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり - 30話目のアリス祭のとこのワカメさんのセリフ「ああ忘れる所だった。不人気どころかー...」が蜜柑のセリフになってるぞー。 (2014年4月12日 10時) (レス) id: 057e594f88 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - チェナさん 間違いを教えて下さりありがとうございました｡助かりました｡
一応気付いたところは直しました｡
また 何かあったら言って下さいm(_ _)m (2013年12月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 39d6b953a1 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - アルト（οπο）さん» アルト（οπο）さんありがとうございます。
初めて自分の作品にコメントを戴きをその上誉められるなんてとっても嬉しいです♪
これからも書くの頑張ります(≧∇≦) (2013年12月2日 0時) (携帯から) (レス) id: 39d6b953a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるふぃ | 作成日時：2013年11月29日 23時
