せくしーたち5

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健人side

「人に手出すなんて最低だぞ？」
「...」
「答えろ。なんであんなことした。」

答えたくなかったけど、答えなかったらもっと怒られそうで全部言った。
「俺のこと嫌いならもうほっといてください！風磨のこと好きなのはわかるけど！そんなの俺に関係ないし、俺のこと嫌いだからって俺にばっか厳しくするじゃないですか！」

山田くんも戸惑ってた。俺、お仕置きされてるときも、怒られてる時もいつもずっといい子な返事して、反抗したことなかったから。

「俺が健人のこと嫌いだと思ってたの？」
「だってそうじゃないですか。同じようなことしても、俺だけ叱るしお仕置きだっていっつも俺だけ！」

「ごめん。もっとちゃんと説明すればよかった。」
「え？」
「風磨はいつも忙しいだろ？高校の勉強も、Jr.の活動も、そんな中やってんだよ。一生懸命アイツなりに。」

「そんなの！俺だって高校行ってるし」
「知ってるだろ？アイツがどんだけ勉強して努力してるか。近くで見てんだろ？」

そうだけど、確かにいっつも勉強してるし、睡眠時間なんて取れないくらい勉強してるけど。そんなの叱らない理由にならないじゃん。
「アイツにとって俺は甘えられる存在でいたいんだ。何しても、それがよっぽど酷いことじゃない限りお仕置きなんてしたくないんだ。」

「それに、他の先輩たちはどっちかっつーとお前に甘いだろ？だからこそ俺はアイツに安心させてやりたいんだよ。だから風磨に甘いかもしれないけど、それは俺なりの考えがある。」

「...っでも！俺には厳しぃ」
「健人は頑張ってるの知ってるけど、いつもなんで俺だけ、なんで俺がって注意される度に思ってるだろ？」

図星だった。それが山田くんじゃなくても俺ばっかり叱られるって思ってた。
「そういう態度、出てるぞ。だから何回でもお前のこと厳しく叱るし、厳しくお仕置きもする。それでいつかわかってくれたらなって思ってんだ。」

「お前と俺は同い年だけど、この世界で生きてきた年数は俺の方が長いから、わかんだよ。今のままじゃデビューできない。成功してほしいんだよ。お前にも風磨にも。」

「...はい」
「うん。わかるだろ？お前だって風磨ほどじゃないけど物わかりいいし。ただずっとそのまま俺悪くないのにって心のどっかで思い続けてたらダメだってこと。」
「はい」

「よし。じゃあお仕置きだ、ケツ出して膝乗れ。」

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