せくしーたち10

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健人side

俺だって辛いよ。子どもで、可愛いこの子たちをJr.の時みたいに優しく可愛がれないの。悪いことしたら、Jr.より年下でももっともっと厳しくしないといけないの。

勝利の時は頑張れたけど、聡はほんとに膝に乗せてて軽すぎて、ちっさすぎて、どんどん辛くなってくる。甲高い声で泣くし。でもデビューしたんだから、厳しくしないと。大人が動く人数が違うんだから。

それで徹底してやってたら菊池に止められた。改めてお尻見たらもう腫れ上がってる…。立たせて話して終わりにしようと思った。なのに泣くだけで立たないから厳しく厳しくやった。

もう涙が止まらなくて、菊池に任せて一旦外出たらずっとついてくれてるマネージャーさんがそっと抱き締めてくれた。
「健人〜辛いな」
「…ん、平気だから。戻らなきゃ」

「無理するな。お前もまだ子どもだし、どうしても辛いなら俺がするから。言えよ？」
「大丈夫だからっ…」
「わかった。顔洗ってこい」

そっと背中押されて、顔洗って部屋戻った。聡が菊池の腕の中で泣いてる。真っ赤なお尻出したまま。俺が、こんだけ泣かせた…。

「けんとっく！ごめっなさい！」
勝利が飛びついてきて、慌てて抱っこしたらホッとしたのか泣き止んでたはずなのにまた泣いて。あぁ…辛い。

「中島、ちゃんと最後話したから。マリウス来たら謝りに行こ」
「ん。ありがとな」
「松島、中島に言いなさい」

「ひぐっ…ぐず、、ごぇん…なっざい」
「うん。聡、頑張ったね」
しばらく俺の上に勝利、菊池の上に聡。4人でソファに座ってた。

ガチャ
「おはよー！！」
「マリ、おはよ」
「そーちゃんどいてー！僕の膝！」
「ぐずっ…」
「マリウス、今日は半分ずつ。こっち乗りな」

「そーちゃんなんで泣いてるのぉ？」
「ちょっと悪い子だったんだよ。お尻ペンペンされたの」
「えぇぇ！だいじょーぶぅ？」

菊池の上に来てすぐ乗っかってるけど、これからこの子に頭下げさせなきゃいけない…
「マリ、よく聞いて。今から事務所の中謝りに回るから、着いてきて。マリは悪いことしてないけど、ちゃんと俺の後にすみませんでしたって言いなさい。できる？」

「なんでぇ！僕悪いことしてないのに謝りたくないもんっ」
「そうだよな。分かってるよ。みんな分かってるけど、グループだから。頼むよ。お兄さんなんでしょ？」
「む〜…わかったよぉ」

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