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第三話 ページ14

「―――ぃ―――おぃ―――おい!」
声が聞こえて、身体が揺さぶられて、痛みに耐えて、目を開けるとぼやけた視界に誰かが居た。

「んぁあ?」
声を出したはいいけど、喉が痛かった。

「お前こんなところで何してんだ?泥棒か?」

「……は?」
トレッドヘアーの誰かさん。

「いや、は?じゃなくてね」

「だれ?…っ」
起き上がるとまだ傷が痛かった。

「え、お前怪我!?と、とりあえず座れ!」

「いや、いい。邪魔したな。」
そういって翼を出そうとしたけど…ガッツリ見てるしな。
出口を聞こうとしたらどこからか声がした。

「トムさーん…?」

え、トムさん誰?
「おぅ、静雄ちょうどいい所に。コイツ運ぶの手伝ってくれねーか?」

え…静雄…あれ?

「誰をっすか…って…あ?」

「あ…平和島君?」

互いに固まる。

「なに?知り合い?」

「…ジャンル分けに戸惑う感じの関係です。では、お二方さようなら。」
一般人を巻き込むわけにはいかない。早く立ち去らないと…

「あ、待て。」と、とっさに腕を掴んだんだろう。

「っ…ちょ、静雄くん?今は…そこ…NG…」
うん、傷口ガッツリ握られたね。んで、開いたね、傷。

痛がったのが分かったのか、手を放すと血がべったり。
「わ、わりぃ…血!?」

「場所が悪かっただけ。静雄くんのせいじゃないから。出口…どこ?」

「やっぱり怪我してんじゃ…」

「来い」

「だが断る」

「来いっつってんだよ」

「…うぃ」


―――――
―――


「トムさん、静雄くん、優しいのね。
うん、優しいのは分かったから、静雄くん、下して。

この格好で街を歩くとかマジで泣きそう。公開処刑なの?ねぇ、聞いてる?」

今までで一番恥ずかしい。何でこんな街中を…

「この方が運びやすいんだ。」
横に抱きかかえられてるんだ?
いや、確かに傷には触らないし振動をできるだけ少なくして運んでくれてるのは分るけどさ。

「小さな傷でも放っておいたらヤバいんだぞ。」
うん、私のは大きめな傷だね!!

「そのうち治りますから!トムさん仕事は!?ほら、仕事の前の一服してたんでしょ!?」

そう、トムさんは煙草を吸いに屋上に来たら私を見つけてしまったワケで。

「途中まで一緒だ。」

まじかー!
うん、昨日選んだビルは二人が働くビルだった。何かの縁?申し訳ないです。

「…面目ない。」

で、再びやってきました。セルティさんのお住まい。

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設定タグ:黒狐玄狼 , 平和島静雄 , デュラララ   
作品ジャンル:アニメ
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クッキー - 続きすごく気になります。更新頑張って下さい。 (2015年11月3日 0時) (レス) id: dcb396dc31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒狐玄狼 | 作成日時:2012年4月7日 23時

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