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43.気づいた日 ページ44

「あ、この前のしみったれた生徒ザンスね。」

「な...。」


次の日、イヤミ教頭に遭遇した。

失礼極まりない発言が原因で
カラ松先生にタメ口を使われていた。

何故か教頭なのに校長と呼ばせる
意味がよく分からない。


職員室に日直日誌を提出する
帰りにイヤミ教頭に出くわした。

...テスト勉強で割と疲れてるのに。


「ちょうどいいザンス、この資料
会議室まで運んでちょーよ。」

「え!?うわ、重!!」


イヤミ教頭は私に無理やり
資料をドサッと乗せた。

てか、めっちゃ重いんだけど!
正気!?これこそいじめ!!


「小賢しい態度をとった罰ザンス。
いじめじゃないザンスよ。」

「いや完璧いじめですよね!!」

「不都合な真実は受け入れたくないザンス!
頑張ってちょーよ!!」

「あっ!ちょっと!!」


かなり理不尽なことを言い放たれて
その場を立ち去られてしまった。

...なんという仕打ち。

まだ日誌も出してないのに!!!



「なにやってんの。」

「ぶわ!!!」


暗い職員室廊下でうじうじしていると
後ろから聞き覚えのある声がした。

後ろを振り返ると松野先生で
気が動転して体がよろけた。


「ぎゃっっ!!」

「ちょっ...、」




.......。


安定のごとくまたプリントを
ぶちまけた。

カラ松先生に引き継ぐ災難。

松野先生はプリントのことより
私の体を掴んで守ってくれた。

事故であれど抱きしめられているみたいだった。


「...随分と大胆だな。」

「っ、ご、ごごごごめんなさい!!」


松野先生は蔑んだ顔でニヤついた。

その顔にまたドキッとして
慌てて離れた。


...暗くて良かった。
顔赤いのバレるかと思った。


「...すいません、また。」

「よく転ぶね、別にいいけど。」


辺りに散らばったプリントを
2人で集め直した。

よく見れば先生だけが見るような
会議内容か書いてあった。


...こんなの生徒に任すか、フツー。


「なんでお前がこんなの運んでんの。」

「それはイヤミ先生が...。」


イヤミ教頭にパシられた、と言うと
松野先生は顔をしかめた。

...いつもに増して怖い顔。


「手伝ってやる。」

「.......はい。」


けど、その優しさに
私の心は惑わされそうだった。

ただの生徒に過ぎないかもしれないけど。


...少し期待してもいいのだろうか、なんて。









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設定タグ:おそ松さん , 一松 , 教師   
作品ジャンル:アニメ
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永松 - すっごくいいです!夢主のなんとももどかしい感じと一松先生のツンデレ?感がすごく甘酸っぱくて可愛いです!(๑♡∀♡๑) (2022年11月16日 7時) (レス) @page11 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2017年6月19日 1時

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