23話：師範との時間【貴女】 ページ5
今日から柱稽古が本格的に始まった
私は最後の方なので自主練をして居る
そこに一通の文が届く。
「…師範？」
久々にお茶でもどうだとお誘いの文だった
私は急いで支度をし、鳴屋敷を出た
数刻を経て懐かしい桃の香りに包まれる
初めはこの山々を走るのでさえ息が上がり足がもつれていたのに
今では平然と走り切ることが出来る
「ただいま」
敷居を跨ぎ屋敷へ入る
何処も変わっていない様子に再度懐かしみながら居間へ向かう
桑島「A」
背後から師範の“音”と声がする
「師範…ただいま」
振り返りその姿を目視する
そしてやんわりと微笑むと嬉しそうに微笑み返してくれる
ちょうど昼時という事もあり師範はぶり大根を作り待っていてくれた。
師範の作ったご飯は
私が最終選別へ出向く前日が最後だった
「美味しい」
元々口数が多くはない私にも隔てなく接してくれて実の孫のようにしてくれる
私達は昼食を取り稽古をしながら話をした
桑島「知らぬ間に立派になりおって…お前から柱になったと報告を受けた時は度肝を抜かれたぞ」
「まあ、一般的には早い昇格だったから、驚いたかなとは思ってたけど」
実力をつけてからの師範との稽古はあの時と比べ様になっており何よりこうやって木刀を交えるのが楽しい
桑島「兄達とはどうだ？上手くやってるか？」
私は、一度師範から距離を取り木刀を下ろした
「善逸兄さんは相変わらずだよ…でも…」
私の行動、発言に異変を感じたのか師範も木刀を下ろし私に近づいてくる
「獪岳兄さんと合同任務をした時から一切音沙汰が無くて…」
ましてや鳴柱、他の隊員からは距離をとっているし、とられている為聞くに聞けないのだ
桑島「ふむ、獪岳はワシも連絡が取れておらん。だからと言って鎹鴉からの連絡も無いからの、何とも言えん」
確かに耀から獪岳兄さんの現状報告は上がっていない
生きている以上心配は無いのだが、何処か胸騒ぎがしてならない
「何も無いと良いんだけど…」
不安そうにする私の頭を乱暴に撫でる師範
桑島「そうだな、一度休憩を取ろう。茶と菓子を持ってくるから」
少し汗ばむ額を拭い屋敷の縁側に腰掛ける
それから暫く稽古を何度か行い一泊してから自身の屋敷に戻った
桑島「A、まだ死んでくれるなよ」
最後に師範が掛けてくれた言葉に強く抱擁を交わした
屋敷に戻ってから数日、善逸兄さんが私の屋敷の戸を叩いた
大きな風呂敷を持って
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三月の専属ストーカーなつめみく - むいちろー生存endか原作通りにいくのか楽しみです！ (10月22日 15時) (
レス) @page16 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
れんれん - むちゃくちゃ面白いです！マジで神作品･:*+.\(( °ω° ))/更新頑張ってください！ (2023年5月5日 23時) (レス) @page14 id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：@yu | 作成日時：2023年1月7日 16時
