あの日の約束（○○ri So Marius SZ） (ページ6)

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･shori ページ6

あの頃のことは忘れもした無い

｢勝利く～ん｣

[聡～]

毎日のように会い毎日のように遊び

まるで本物の弟のような存在

それが初恋の相手でもある松島聡

あの頃は結婚しようねとか言ってたっけ

無邪気だったな

その約束が親に知られ俺らはバラバラになったんだ

｢いい？勝利、聡くんとはもう遊んじゃダメよ｣

ある日母さんに言われたんだ

男の子同士なんてありえないって

そしてすぐに俺は引っ越すことになった

もちろん聡に何も言わずに

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あれから約15年

今は昔住んでいた田舎から少しだけ離れた街にいる

実は時々聡を大学で見かけている

もう話しかけることは無いけどね

他の男の子とずっと一緒みたい

寂しさもあるけど正直安心もしてる

俺がいなくてももうあいつは大丈夫なんだ

きっと顔もいいし可愛い子とまともな恋愛でもしてるんだろう

これで俺も前に進める

そう思ってた

その日は大学の最寄り駅の近くで友達と適当に遊んでいた

‘やっば、急いで帰らないと’

両親が帰りが遅いから家事は基本俺の担当

遊んだ日はいつもダッシュで帰る

‘今日は人が多いな～’

なんて思ってたら

ドンッ

‘いて、’

こんな日に限って人とぶつかった

｢あ、ごめんなさい｣

相手は背が高くてなんだか見覚えが...

わかった、大学で聡といつもいる子だ

ってことはここら辺に聡も？

なんて呆然としていると

[マリウス大丈夫？ってえ、]

やっぱり

相変わらず優しいやつだななんて

そんなことよりやばい

バレたかもしれない

‘...っ’

ごめんな、聡

俺には走って逃げることしかできなかった

会ってしまったら話してしまったら

この気持ちが抑えられなくなる

‘はぁ、はぁ、...’

聡がまだあの田舎に住んでいるのならばホームは逆側

ここまできたら大丈夫だ

‘あっ、’

やってしまった

定期と一緒に入れてた学生証が見当たらない

戻ったら鉢合わせの可能性もあるし明日にするか